7月1日、インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は、中小企業向けの新ブランド「LaIT」を発表した。「ちょうどいいスペック、ちょうどいい価格」をコンセプトとし、これまで高価なイメージの先行していた同社のサービスの裾野を拡げる。
LaITは英語の「The」にあたるフランス語の「La」と、ITを組み合わせた造語。ITの中のITという意味合いを持つほか、「手軽さ」や「ビジネスを照らし続ける光」などを意味する「Light」ともかけているという。
LaITでは、数多くの官公庁や大企業、金融機関で採用されているIIJのサービスの品質を保ちつつ、販売チャネルをWebサイトおよびパートナーチャネルに限定。申し込みやサポートなどを可能な限りオンライン化することで、低廉な価格を実現した。第1弾では、共有ホスティングとLAN間接続VPNサービスが投入される。
まず「LaITレンタルサーバ」はメール・Webサーバに、ウイルスや迷惑メール対策をパッケージ化した共有ホスティングサービス。3キャリア対応の携帯電話サイトへのコンテンツ変換を支援する機能を標準搭載する。価格は2GB・20メールアカウントで、月額2000円からとなっている。
もう1つの「LaITプライベートイーサ」は、拠点ごとに設置したサービスアダプタ間でレイヤ2のVPN(L2TP:Layer2 Tunneling Protocol)を構築・運用するもの。レンタルされるサービスアダプタは、同社の自社開発ルータ「SEIL/X」を採用し、VPN等の設定の変更を自動化する独自の管理技術「SMFv2」を用いる。そのため、ユーザーはブロードバンド回線をサービスアダプタに接続するだけで、拠点間のVPNが利用でき、導入や運用・管理はきわめて容易。10拠点までフルメッシュで接続でき、1拠点あたり月額利用料が8900円となっている。
LaITのサービス提供は7月29日からで、10月31日までキャンペーンを実施。LaITレンタルサーバは期間限定で無料トライアルも行なう。年度内には「ブロードバンド接続」や「モバイルインターネット接続」なども展開する予定とのこと。