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エプソン“Offirio”「LP-S9000」

毎分35枚の高速性&高耐久性を持つカラープリンター

2009年07月02日 06時00分更新

文● 企画報道編集部

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LP-S9000

同社初の毎分35枚印刷可能なカラーA3機「LP-S9000」

 いまどきのオフィスプリンターには、カラー対応と高速印刷が求められる。それは世界共通だが、欧米ではA4機が主流なのに対して、日本ではA3対応機のニーズが高いという違いがある。セイコーエプソンのカラーA3プリンター(LBP)は従来、最大毎分26枚の「LP-S7500」だったが、新たに毎分35枚のハイエンドモデル“Offirio”(オフィリオ)「LP-S9000」を7月27日に発売する。


40枚機並みの高速出力を実現! その理由は?

毎分40枚機との速度比較

他社の毎分40枚印刷可能な高速機との比較。条件によっては毎分40枚機よりも高速な出力が可能という

 プリントエンジンの性能は毎分35枚/1200dpiだが、高速なプロセッサー(32bit RISC/600MHz)と独自の“インデックスカラー処理”で毎分40枚機と同等レベルの印刷速度を実現するという。インデックスカラー処理は、印刷するデータの色数(bit数)を判定して最適処理するというもの。従来は色数にかかわらず24bitデータとして演算処理していたが、より高速に印刷実行できるようになる。

LP-S9000の内部

LP-S9000の内部。トナー交換はもちろん、定着器などの部品もユーザーによる交換が可能

メンテナンスコストを比較

同社の前機種「LP-9800C」とメンテナンスコストを比較したグラフ。120万枚印刷した時点で83万円の差額になるという

 オフィスプリンターでは印刷枚数も増えるため、耐久性やメンテナンス性も重要だ。本機ではユーザーによる交換が可能な定着器を採用し(LP-S7500はサービスマン対応が必要)、中間転写ユニットや現像器の寿命も48万ページ(従来は10万ページ)と、保守にかかる手間やコストを抑えている。


使い勝手を向上してエコに貢献

Office用のプラグイン

Office用のプラグインを7月中に無償提供する。印刷設定を変更できるほか、以前に変更した設定もツールバーの状態で確認できるため、印刷ミス(誤ってモノクロ印刷してしまった)なども防げる

 また、Word/Excel/PowerPoint(2002/2003/2007)用のプラグイン(独自ツールバー)を同社サイトから無償配布する。プリンタードライバーの設定画面を呼び出すことなく、カラー/モノクロ印刷の切り替えや印刷部数の設定、両面印刷や割付印刷などの指定が行なえる。LP-S9000は両面印刷に標準対応しており、用紙の節約だけでなくエコロジーの観点からも両面印刷を励行したいが、毎回プロパティー画面で設定するのは面倒だ。その点、ツールバーから指定できれば意識することなく自然に用紙を節約できる。

カラートナー切れでもモノクロ印刷が可能

カラートナー切れでもモノクロ印刷が可能。その際、モノクロへの変更は印刷のキャンセルや再実行なしに、プリンター本体のOKボタンを押すだけ

プリンターのインターフェース

プリンターのインターフェース部分。印刷の中止はゴミ箱ボタン、大きなOKボタンと上下左右のカーソル、従来は側面にあった電源ボタンも上部に配置するなど、ユーザーの意見に応えて改善したという

 そのほか、使い勝手の向上として、カラートナーが切れた場合でもプリンターの「OK」ボタンを押すだけで自動的にモノクロデータに変換し、モノクロ印刷が実行される。最近は他社製品でも同様にカラートナー切れの状態でモノクロ印刷が可能という製品は増えているが、印刷を中断したり(モノクロに指定し直して)再印刷することなく出力が得られるので便利だ。

 従来は背面に排気用スリットがあり、壁から10cm程度離す必要があったが、本機では上部にスリットを設け、各種端子も側面に並べることで壁面にピタリくっつけて設置できるようになった。

 本体サイズと重量は、幅640×奥行き662×高さ407mm/約66kg(標準用紙カセットのみ)。給紙枚数は用紙カセット560枚+MPトレイ100枚。オプションの増設カセットユニットにより、最大2340枚までセット可能。


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