このページの本文へ

ニコニコ動画講座の神職人を取材してみた 第2回

プロの犯行現場|美少女イラストをSAIで描く【彩色編】

2009年07月04日 13時00分更新

文● ASCII.jp編集部  絵・監修● 網野コハク

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

彩色#4 白スク~白ニーソ編

 ここからが佳境、水着からニーソックスにかけてだ。白い色に影をつける際は、影には必ず何か別の色を乗せること。灰色だと喪服のように渋いイメージになってしまうので、光源の設定や与えたい印象によって寒色/暖色に変更していく。

 こちらもやはり影の色で「描いていく」イメージにした方がいい。線画で描いたシワに1つずつ影を入れては削っていくという繰り返しになるのだが、むしろ影で新たなシワを描いていくというくらいのイメージで考えておいたほうがいい。ちなみにシワの影は1つずつ新しいレイヤーを作っている。

あまり線画で描いたシワにとらわれないことが必要。新たに影を「作っていく」イメージの方がいい

 ここでも重要になるのは反射光。素材感を意識してあまり強めにしないように。ツヤツヤにしすぎるとボンデージのように不自然な光沢になってしまう。また、描き終えた影のレイヤーを複製するだけで影を自然な形で「濃く」することができるワザも覚えておきたい。

 影を入れる際、水着の場合は、腰骨のラインをごく薄く入れておくと説得力が生まれる。あまり濃くしすぎるといやらしいイメージになってしまうので加減が必要という。また、スクリーンキャプチャーの右肩に注目してほしいのだが、実際はできるはずのない影、「ウソ影」を作ることで空間にまとまりを作るのもポイントだ。

写真、向かって左の肩に注目。本来こんなところにシワは寄らないはずなのだが、これを描くことで画面に説得力が生まれる。これが「ウソ影」の力

 さてさて次は白ニーソ。細かく影を入れすぎてしまうとゴチャゴチャになってしまうので、あえてまとめてしまうのがポイントという。足首から指先までのラインは細かく影をつけるが、まずは足全体をざっくりと塗り、ボカシをかけていく。

 腿のように曲面になる部分は強くボカシを入れる。ひざや、くるぶしなど骨に当たる部分はくっきりさせること。ブラシサイズを細かく調整して、メリハリをつけていくことが必要だ。

骨や関節にあたる部分を意識して、影をくっきりさせるところとボカシを入れるところの差をはっきりさせるのがコツ。やりすぎると少しいやらしくなるが、おなかのでっぱりを薄く描いてやると説得力が増す

 最後は水着とニーソックスをまとめて「反射光」と「明るめの影」で微調整。反射光は消しゴムではなく、細めの鉛筆で描いていく。水着のサイドに入っている線を浮き立たせて立体感を持たせる。「明るめの影」は、水着の影全体を選択して下部にレイヤーを作成。肌の影を描いたときと同様に太陽光に近い黄色を載せていく。

 ちなみにハイライトは白なので描かなくても大丈夫。描きたい場合は別の色を載せてから描くことになるが、その場合は濡れたようなイメージになる。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン