特別なメールアドレス
IPアドレスやMACアドレスにブロードキャストアドレスのような特殊用途のアドレスがあるように、メールアドレスにも特別な用途で使われるものがある。
たとえば、友人や親せきなどから「外国人からメールがきた。迷惑メールではない様子だが……」という相談を受けた経験はないだろうか。そんなときは、送信元のメールアドレスを尋ねてみればよいだろう。8割方は「MAILER-DAEMON」となっているはずだ。
このメールアドレスは、メールを中継している間に何らかのエラーが見つかった場合に、メールサーバが通知に使うものである。たとえば、
- 宛先のメールボックスが見つからない(User unknown)
- ドメインに該当するメールサーバが見当たらない(Host unknown)
- 相手のメールボックスがいっぱい(over quota)
といった問題があれば、メールサーバは送信元を「MAILER-DAEMON@ドメイン」としたメールを作成する。メールの本文は、先に挙げたエラーを知らせるものだ。quota以外のエラーはメールアドレスのタイプミスがおもな原因なので、0(ゼロ)とo(オー)やl(エル)と1(いち)などを確認してもらおう。
ほかにも、特別なメールアドレスには、メールサーバ管理者に転送される「postmaster@ドメイン」がある。MAILER-DAEMON同様、ユーザーが自由に使えるアドレスではないが、連絡を取りたいのに管理者のメールアドレスがわからない場合は、postmaster宛に送るのも手だ。
この連載の記事
-
第6回
ネットワーク
メールシステムの脆弱性とその回避策 -
第5回
ネットワーク
メールを受け取る仕組みはどうなっていますか?? -
第4回
ネットワーク
メールを送受信する仕組みとは? -
第3回
ネットワーク
メールの中身をのぞいてみませんか? -
第2回
ネットワーク
メールを支えるドメイン名とDNSの仕組み -
ネットワーク
電子メールの秘密 - この連載の一覧へ