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電子メールの秘密 第1回

なぜ、送信ボタンを押すと相手に届くのか

メールが届く仕組みを知っていますか?

2009年06月30日 08時00分更新

文● 鈴本薫平

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特別なメールアドレス

 IPアドレスやMACアドレスにブロードキャストアドレスのような特殊用途のアドレスがあるように、メールアドレスにも特別な用途で使われるものがある

 たとえば、友人や親せきなどから「外国人からメールがきた。迷惑メールではない様子だが……」という相談を受けた経験はないだろうか。そんなときは、送信元のメールアドレスを尋ねてみればよいだろう。8割方は「MAILER-DAEMON」となっているはずだ。

 このメールアドレスは、メールを中継している間に何らかのエラーが見つかった場合に、メールサーバが通知に使うものである。たとえば、

  • 宛先のメールボックスが見つからない(User unknown)
  • ドメインに該当するメールサーバが見当たらない(Host unknown)
  • 相手のメールボックスがいっぱい(over quota)

といった問題があれば、メールサーバは送信元を「MAILER-DAEMON@ドメイン」としたメールを作成する。メールの本文は、先に挙げたエラーを知らせるものだ。quota以外のエラーはメールアドレスのタイプミスがおもな原因なので、0(ゼロ)とo(オー)やl(エル)と1(いち)などを確認してもらおう。

 ほかにも、特別なメールアドレスには、メールサーバ管理者に転送される「postmaster@ドメイン」がある。MAILER-DAEMON同様、ユーザーが自由に使えるアドレスではないが、連絡を取りたいのに管理者のメールアドレスがわからない場合は、postmaster宛に送るのも手だ。

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