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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第51回

「更新が心の支えだった」ヤフオクウォッチ管理人が語る

2009年06月29日 15時00分更新

文● 古田雄介

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「炎上を経験してから、批判があまり気にならなくなった」

―― 僭越ながら、Fさん自身のブログの書き方は段々巧くなっている感じがします。特にタイトルの付け方が秀逸なんですよ。やはり、ネタ不足から、1件のアクセス数を上げるために努力しているということですか?

 ありがとうございます。ただ文章の書き方については、ネタ不足とは関係なく、相互RSSの構造から自然と気にするようになったのが大きいです。

 別のブログと相互RSSすると、互いのトップページに新着記事のタイトルが載るようになります。多くのブログは複数の相互RSSを登録しているので、いくつもの新着タイトルのなかで目を引くようにしないと、誰もクリックしてくれないんですよ。

 相互RSSをお願いしてすぐに記事によって飛んでくる読者の数が全然違うことに気づいたので、自然と自分なりに興味をそそるようなタイトルを考えるようになりました。その結果が毎回相互RSSサイトからのアクセス数という形で表に出るので、間違った凝り方をするとすぐに分かります。


―― なるほど。文章に正解はないと言いますが、相互RSSなら毎回答えあわせができると。

 そうですね。もちろん、相互RSSの相手側の読者層の関係もありますけど、ネットで注目されやすいタイトルを作るトレーニングとしては結構有効だと思います。

トップページにある、相互RSSコーナー。目を引くタイトルを付けないと、複数の登録ブログに埋もれてしまう


―― ちなみに、出品物の紹介で、サイトが炎上したことはありますか?

 あります。100万ヒット記念で、2007年頃に自分で「100%当たりの未開封チョコボール」を出品したんですよ。それで、なぜ未開封なのに当たりと分かるのか種明かししたんですけど、それが営業妨害になると読者に指摘されて炎上しました。

 森永製菓に通報したという人や、スーパーのチョコボールが荒らされたから損害賠償するという人から書き込まれて、心から動揺したのを覚えています。たしかに指摘された通りで、であれは浅はかでした。本当、反省しています。

F氏が出品した「100%当たりの未開封チョコボール」。当時の記事は、反省の意味をこめて現在も公開している。なお、紹介している見抜くコツは間違いで、現在の品では通用しないという


―― そうした経験から、ブログを閉鎖する人も多いです。なぜ続けられたんですか?

 炎上の最後の頃になると、何を書かれてもあまり気にならなくなってきたんですよ。「自分が迷惑をかけたんだから、仕方がないや」という気持ちになって。それ以降、別の流れで批判的なコメントが載ることもありましたが、精神的にも鍛えられたこともあって、冷静に対処できるようになったと思います。

 最近も批判コメントが連発したことがあったんですが、よくよくIPを調べてみると、ほとんど同じ人が投稿していたということがありました。コメント履歴をみると、「こんなブログより、●●見にいけよ」と何回か書かれていて、ちょっと恣意的なものを感じるんですよ(笑)。「でも、まあいいや」と感じるようになっています。

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