ゼロックス「DocuCentre C2101 PFS」
1クラス上のカラー複合機 その性能を見る
2009年06月25日 09時00分更新
ゼロックス
「DocuCentre C2101 PFS」
コピー機の元祖であるゼロックスだが、スモールオフィス向けの「複合機」は製品ラインナップにない。同社のカラー複合機「DocuCentre」は、ローエンドのC2101/C1101であっても本特集で扱う製品の範疇(はんちゅう)を超えている。ここではそれを承知の上で、比較の対象として紹介する。
価格●155万円~
URL●http://www.fujixerox.co.jp/product/dc_c2101/
コピーといえばゼロックス
ずっと昔の話になるが、かつて「コピーといえばゼロックス」といわれていた時代があった。コピー機能を持つ複合機の特集で、ゼロックスを外すことはできない。しかしゼロックスの複合機は大企業向けが中心であり、スモールオフィス向けの製品は存在しない。
ゼロックスの「カラー複合機」のラインナップは「DocuCentre」と「ApeosPort-III」がある。価格レンジは多少重なるものの、ネットワークへの対応やセキュリティ機能を充実させたApeosPort-IIIが、上位のシリーズであると考えてよいだろう。
カラー対応のDocuCentreシリーズでローエンドに位置するのが、C2101/C1101だ。ローエンドとはいえ、表1に示すように100万円前後と高価で、大企業内の比較的小規模な部門で利用される機種といえる。C2101とC1101の間に筺体のサイズや機能の差はなく、印刷能力が異なる。具体的には1分あたりの印刷枚数が、C2101ではモノクロ22枚、カラー16枚なのに対し、C1101ではモノクロ16枚、カラー16枚(A4横)となっている。
コピー/プリント機能
DocuCentre C2101/C1101のエンジンには「マイクロ・タンデム・レーザーエンジン」を採用している。これにより、1回のプロセスで4色のトナーを転写させるため、C1101ではカラー、モノクロともに毎分16枚、C2101ではカラーが毎分16枚、モノクロが毎分22枚と、カラーでもモノクロに近い印刷速度が実現できる。
ページ記述言語としては、ゼロックス独自のART EXを搭載している。オプションでPostScript 3に対応しているほか、ESC/P、PC-PR201Hなどのエミュレーション機能も充実している。
またオプションの両面出力ユニットやフィニッシャーなどが必要になるが、4ページぶんの書類を片面2ページずつ両面に出力するなど、紙資源を有効に活用できる。さらに用紙を中央で折って冊子を作成できるように、ページの出力順を入れ替えて印刷する機能も備えている。
セキュリティプリント
PC上でプリント操作を行なう際に、ユーザーIDを設定し、プリンタ本体で認証操作を行なうことで、自分が印刷した文書だけをプリントするように設定することができる。これは「セキュリティプリント」と呼ばれる機能で、他のユーザーに見られたくない文書を印刷する際に印刷ダイアログ上で指定すればよい。
同様の仕組みをすべてのプリントに対して行なう機能を「プライベートプリント」と呼ぶ。こちらも他のユーザーに文書を見られないようにできる上に、プリンタ本体の操作パネルで確認できるため、誤ったデータの印刷を中止でき、紙資源を有効活用できる。
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