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セシウム原子時計の安定性を低価格で実現

東陽テクニカ、GPS利用の低価格タイムサーバ

2009年06月02日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 東陽テクニカは6月1日、ネットワークタイムサーバ「9380シリーズ」の販売を開始した。米スペクトラコムの製品で、国内では総代理店契約を締結した東陽テクニカが販売を行なう。価格は80万円より。

ネットワークタイムサーバ「9380シリーズ」

 9380シリーズは、オシレータ(安定した周波数の電気信号を生成する発振器)を内蔵しており、これをGPS(Global Positioning System)衛星からの信号で制御する。これにより、時刻同期のための正確な同期信号を、NTP(Network Time Protocol)サーバなどに提供し続ける。通常、高安定の同期信号を得るにはセシウム原子時計といった高額な機器が必要になるが、本製品はGPSで制御することで低価格化を実現しているという。

 正確な同期信号はネットワークにおける同期障害の排除に不可欠な要素であり、本製品は米国の大手製造業や通信事業者、金融機関など幅広い業界で利用されているという。さらに、メーカーであるスペクトラコムの製品は、米国の緊急通報ネットワークのタイムサーバのシェア90%を占めており、日本の「110」「119」通報に相当する緊急通報システムの推進団体「NENA(National Emergency Number Association:米国緊急連絡用電話番号協会)」の認定モデルとしても使用されている。

9380シリーズのシステム構成

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