このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

大阪のバンドマン兼ボーカロイド職人、アゴアニキに聞く

2009年06月04日 16時00分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ダブルラリアットが生まれたのは
「手を振り回すぞおおおお」というイメージから

―― アゴアニキさんの諸作品は歌詞に迫るものがあり、それが魅力になっていると思っています。その歌詞のイメージから作曲に入っている感じでしょうか?

アゴアニキ 歌詞のテーマを決めた状態でサビ、メロから曲作りをするパターンが多いですね。イメージからメロディー、メロディーと並行しながら歌詞を作る感じです。最初にあるのはものすごくアバウトなイメージなんですよ。

 たとえば「ダブルラリアット」なら「うおおおおお!! 手を振り回すぞおおお!!」とか。それにルカのビジュアルを見てダブルラリアットをしている姿に繋がりました。

 

―― その意味では名曲「よっこらせっくす」がかなり気になります。ブラボー山田さんのイラストを入れられたコラボ作品になっていますが。

アゴアニキ 東京に引っ越す友人を馬鹿騒ぎで見送りたい気持ちで作ったんです。その時、サビにあの言葉がミラクルフィットした感じですね。サビで「よっこらせっくす」と叫びたかったと言うのも先にありましたが(笑)。

 イラストに関しては、元々ブラボーさんの大ファンで、自分から声をかけて少し交流を持っていました。動画をアップする段階で「自分の絵だけじゃこの曲の馬鹿騒ぎは表現できないな」と思い、自分から声をかけました。

 

―― イラストが上がってくるまで、すんなりいきました?

アゴアニキ キャラの配置と移動だけを示した簡単な動画を作って、それをもとに書いてもらったんです。「自由に書いてくれてオーケーですが、布は履いていてくれたら助かります」と伝えたんですが、最初にすっぽんぽんのお尻をドアップにしたイラストが送られてきて。ツッコんだら「あ~すみません、いつもの癖で」と言われました。

 

―― 同じようにニコニコ動画で人気の職人さんとコラボした例として、ゴムさんと協作した「Good-Morning」があります。どんな風に進められたんですか?

アゴアニキ まずゴムさんが曲を作って、それを元にブラボーさんに絵を依頼したんです。その後でブラボーさんが俺に動画編集を頼んできたという流れですね。もう3人ともノリノリでしたよ(笑) 動画は「こう配置したらブラボーが一番輝く!」という感じで編集しました。時間はかかっちゃいましたが、本当に楽しかったですね。

 「僕が一番上手くブラボーさんを使えるんだ」という気持ちで頑張りました。ゴムさんの曲が本当にすばらしかったので、最後にはちょっと感動できる構成にした……つもりだったのですが、おおむね「w」で埋まっちゃってますね、さすがブラボーさん(笑)

 

―― 自分から色々なアーティストと一緒にコラボするパターンだけではなく、たとえば「ダブルラリアット」は色々なアーティストに二次創作されてますよね。印象深かった方はいらっしゃいますか?

アゴアニキ 藤山晃太郎さんですね(動画参照)。本当にすばらしかったです。ライブにもノリノリで出演してくださっています。「ダブルラリアット」に合わせて、すばらしい手妻(てづま、江戸古典技術のこと)を披露してくださいました。本当にノリのいいすばらしい方で、最後のよっこらせっくすは、(ダンサーの)ムラサキ★チクビさんと一緒に上半身裸で踊ってくださいましたよ(笑)。

 

―― 長いことありがとうございました。最後に、ファンの方々に一言いただければと。

アゴアニキ 少し前までグズグズの人生だった自分の作品がこんなに沢山の人に聞いてもらえるようになったのもVOCALOIDやニコニコ動画をはじめとするネットのムーブメントの力です。

 一方的に与えられる情報ではなく、自分で選んでリアクションできる、だからこそ色んな人が自由に自分を表現して刺激し合える。最高の土壌が出来てきていると思います。

 そんな中、自分がこれからどんな作品を作っていけるのかわかりませんがマイペースに全力で頑張っていきますのでこれからもよろしくお願いします。自分の作品を見てくれた人すべてに感謝しています。ありがとうございます!

 

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン