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どれを選ぶ?クラウド/SaaS 第3回

無償で触れる!MSのクラウドサービス「BPOS」(後編)

2009年05月27日 20時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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専用アプリケーションで
シングルサインオンを実現

 クライアントユーザーがExchange Onlineを利用するメリットは、やはりOutlook 2007を使ってメールとスケジュール共有を統合できることだろう。たとえば会議の出席依頼を受けたとき、メールをドラッグ&ドロップすればスケジュールとして登録できるなど、デスクトップアプリケーションならではの利便性はうれしい。

 さらにユーザー認証やInternet Explorer、Outlook 2007などの設定を自動化するためのアプリケーションである「Microsoft Online Services サインイン アプリケーション」が提供されているのも親切だ。

MOSのポータルサイト

Microsoft Online Servicesのポータルサイト。Outlook 2007を使わない場合でも、「Microsoft Online Services サインイン アプリケーション」を入れておくと、ユーザー認証の手間が大幅に軽減される

 これを利用すれば、最初にユーザー認証するだけで後はユーザー名とパスワードを入力することなく各アプリケーションを利用できる。Outlook 2007の構成も自動化されるため、ユーザー名とパスワードさえ分かっていれば複雑な設定を行なうことなくExchange Onlineに接続してしまう。ユーザーサポートの手間も省けるため、管理者にとってもありがたい機能ではないだろうか。

サインイン アプリケーション

サインイン アプリケーションのログイン画面。ユーザー名及びパスワードの保存が可能になっているため、セキュリティに配慮して使いたい

パスワード設定画面

新規パスワードの設定画面。入力したパスワードの強度も表示される

アプリ構成画面

アプリケーションの構成画面。自動的に設定が行なわれ、完了すればそれぞれのアプリケーションを使ってBPOSの各サービスを利用できる

 実際にOutlook 2007を起動すると、自動的にExchange Onlineにアクセスし、受信したメールや登録されているスケジュールなどが表示される。

Outlook 2007

Exchange Onlineへのアクセス設定が行なわれたOutlook 2007を立ち上げたところ。こうして使っていると、オンラインサービスであることをエンドユーザーが意識することは、まずないだろう

 またExchange Onlineでは「Outlook Web Access(OWA)」もサポートされている。これを利用すれば、Outlook 2007環境がないPCをでもメールサーバーにアクセスできる。ただ、Deskless Workerライセンス利用時は、Outlook 2007は使えず、このOWAのみ利用可能となることには注意してほしい。

もじもじ

「Outlook Web Access」の画面。WebブラウザからExchange Onlineに接続し、メールの送受信やスケジュール管理ができる。右クリックメニューがサポートされているなど、デスクトップアプリケーションであるOutlook 2007に近い操作感が実現されている

 ユーザー側から見たExchange Onlineを利用するメリットは、1つのアプリケーションでメールの送受信とスケジュール管理が完結する点にあるだろう。またOWAが用意されていることで、外出先などからでもメールをチェックしやすいことも、嬉しいポイントではないだろうか。

次ページに続く

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