このページの本文へ

ターゲットが女性/男性でサイトはこんなに変わる!

2007年01月31日 09時00分更新

文●大久保 淳子/株式会社サーフボード チーフディレクター

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

ケーススタディ:パワーストーン&開運印鑑

 こんにちは 大久保淳子です。

 暮れに予約しておいた美容室へ、ヘアーカットに行ったのですが、カット用のいすには、私以外20歳前後の男性ばかりでびっくりしました。最近の若者はおしゃれですね。そして、正月に初売りで賑わうデパートへ、息子に頼まれたベルトを買いに行きました。紳士売り場へ足を運ぶのは久しぶりです。普段レディス売り場しか見ていない私は、「なんと地味なのだろうか。多分このデパートの紳士服売り場は、若者をターゲットにはしていないのだろう」と、勝手に想像してしまいました。

 今回は、商材によってターゲットが女性と男性で、サイトのデザインにどんな違いがあるか、はんこネットさんが運営されています2つのサイト、「パワーストーン宝石印鑑」と「開運印鑑」を例にあげて説明します。先ずは、下記の両サイトをご覧ください。

【パワーストーン宝石印鑑】
http://www.rosestone.co.jp/
【開運印鑑】
http://www.kaiunya.jp/

 左の「パワーストーン宝石印鑑」のサイトは、女性をターゲットにしており、右の「開運印鑑」は独立して起業を目指す、主に男性をターゲットにしています。

 そこで先ず、ネットショップのマーケティングで大切なことは、商品の選択と絞込み、商品やサービスに関する、競合他社との差別化です。次の段階で、サイト構成の企画になります。Webマーケティングに関しては、当コラムで弊社代表の田嶋節和が担当する「実践Webマーケティング」を参考にしてください。

 独自ドメインのネットショップの場合、トップ(index)ページへのアクセスが一番多くなります。トップページでターゲットに対する訴求力が、お客様獲得の成否を決めるといっても過言ではありません。ターゲットが女性か男性か、年代や仕事内容などお客様の層を明確にし、それらにふさわしいサイトの配色やコンテンツの構成を企画することになります。

ターゲットによるサイトデザインとコンテンツの違い

 さて、女性向けサイトには、

  • やさしさ
  • かわいらしさ
  • あこがれ
  • ロマン

などで表現されるデザインが、一方の男性向けサイトデザインには、

  • こだわり
  • 趣味(マニアック)的
  • インパクト
  • 重厚的

といったデザインが好まれるようです。

 前回で商品検索をテーマにしましたが、「パワーストーン宝石印鑑」の商品検索では、印材の宝石を、「目的別検索」と「星座別検索」というユニークな2種類の検索方法を取り入れています。特に「目的別検索」のアイテムは、女性にとって訴求力のある下記の項目が並んでいます。

  • 能力を高める石
  • 愛情運を高める石
  • 恋愛を叶える石
  • 心と体をキレイにする石
  • 人間関係をよくしたい石
  • 周囲や家族に幸せをもたらす石
  • 希望をかなえる石
  • 金運を上昇させる石

 一方の、男性客を中心の「開運印鑑」では、男性向けらしく、「こだわり」「重厚的」といった雰囲気を、手彫りしている手のアップのイメージ写真で強調しています。

 男性向け、女性向けコンテンツを企画する場合は、下記を参考にしてください。

■女性向けのコンテンツを企画する場合 体験、利用シーンの演出が重要

■男性向けのコンテンツを企画する場合 技術的なハウツー、開発秘話など物語が重要

 トヨタや本田、日産など自動車メーカーのテレビCMを見ていると、ターゲット(出演モデルとの相関)とその利用シーンや、他社と差別化した機能を15秒という短時間に表現しています。ネットショップのトップページをデザインする場合も、限られたスペースでターゲットに対する訴求を高めるデザインが欠かせません。

著者プロフィール

名前 大久保 淳子 junko[アットマーク]surfboard.co.jp
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社サーフボード
サイト http://www.surfboard.jp/

この連載の記事

一覧へ

WebProfessional 新着記事