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ネットショップとメディアミックス (1/2)

2008年05月27日 09時00分更新

文●森本 繁生/合資会社 逸品 社長

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ネットショッピングが当たり前になったのは本当にチャンスか?

 ネットショッピングはもはや当たり前の時代になってきました。これは一見ネットショップにはいいことのように感じられますが、果たして本当にそうでしょうか?

 ネットショッピングが空気のような存在になってきたということは、実はネットショップはレベルアップがますます必要になるのです! なぜでしょうか?

 今まではネットで買う場合はネットで完結することがほとんどでした。私自身もそうでした。ネットショップの中で同業者を比較して、購買を決定して買い物カゴに入れ、決済処理をして到着を待つ……月間数十万の買い物をネットでコンスタントにしていたものです。

 しかし、今はネットだけを見ることはあまりしません。まず実店舗を探します。カタログ通販もチェックします。夜中に魅力的なテレビ通販の放送も流れてきます。

 そうです、ネットショップは今や当たり前であるからこそすべてのチャネルと比較されているのです。

 あなたの商品は実店舗と比較されてもやっていけますか?
 ネットで、あなたの店でわざわざ買う理由がありますか?


メディアミックス、クロスメディアのポイント

 ネットショップだけで利益を出せればもちろんいいのですが、これからの時代、ネットショップを取り巻く他のチャネルの現状と、その活用方法を勉強しておいて損をすることはありません。

 近年、「メディアミックス」や「クロスメディア」という言葉が盛んに言われ始めました。ネットだけでなく、実店舗や紙媒体、テレビやラジオなどを組み合わせて売るお店が増えています。

 これはチャネルの多様化により、一つのチャネルだけに頼るのではなく、複数のメディアを活用してより大きなマーケットに進出し、相乗効果を出していこうという考えが広まってきたからだと思われます。

 代表的な例はやはり「ジャパネットたかた」でしょう。


 さすがタイトルから「メディアミックスショッピング」です。メディアごとのカテゴリがきちんと分けられ、

  • 今テレビで見た商品
  • 先ほどラジオで聞いた商品
  • 先日チラシで見た商品

の受け皿がきちんとあります。

 メディアミックスを考える場合は、きちんとメディアの連携を考えた「タイムリーな受け皿」を用意しておくのが基本です。

 ネットショップ店主でも今すぐできることがあります。たとえば取材で『インターネットでお店やろうよ!』に商品が掲載されたのなら「『インターネットでお店やろうよ!』をご覧の方はこちら!」などのページをきちんと作る方法です。我々も初期の頃からよくやっていました。

 単にメディア数を増やすだけでなく、お客様の購買ストーリーを考えた「受け皿」の設置がメディアミックスの成功の要因です。

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