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定期購入でリピーターを囲い込む (1/2)

2008年12月02日 22時21分更新

文●森本 繁生/合資会社 逸品 社長

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 前回はネットショップの新標準として「よりセキュアなカード決済」「LPO(ランディングページ最適化)」を紹介しました。

 今回は「リピーター対策」と「定期購入システム」の説明をします。


広告の効き目がなくなってくる

 まず、定期購入が今後必ず伸びる背景を説明しましょう。これまで、ネットショップ業界はとにかく伸びまくってきました。業界自体が高成長期にある時は、とにかく新規のお客様に対して訴求していればどんどん業績は伸びます。しかしながら、どんなに高成長の業界でも必ず頭打ちの時期がやってきます。

 ネットショップの方々とお会いしていると、大変前向きで熱心な方々がほとんどで、景気の悪さなどまったく感じさせないのですが、それでも一頃より「前年割れ」の言葉を聞くことが増えてきました。

 ネットのすぐに成長が止まるとは言わないですが、成長以上にネットショップの数も増えており、まだ体力のある今こそ危機感を持って、次のステップに進むのが得策でしょう。

 歴史的に成長が頭打ちになる時は、広告の反応が目に見えて悪くなります。今まで広告で新規の方ばかりに目を向けていた方は、実はもうアブナイ段階に差し掛かっていると私は判断しています。

 では新規顧客が取りにくくなったら何をするか?


通販はリピートがあって初めて儲かる

 当然今後は「一度買ったお客様にもう一度買っていただく」、いわゆるリピーター対策に焦点が移ってきます。

「ウチはリピート商材じゃないから……」という方も、否応なしに関連商品や紹介販売に目を向けることになります。

 だって新規を取るより一度買ってもらってハードルの下がっているお客様に買っていただくほうが10倍簡単なのですから。それに通販は、初回の購買だけで利益を取るのは、よほどの利益率のあるオンリーワン商材でなければ至難のワザです。最低3回くらいは買ってもらって初めて商売になる、とも言われます。

 ここでネットショップの大きな利点があります。それは、お客様のデータがデータベースに残しやすく、次の対策がわかりやすいということです。

 これは近年、ネットショップ向けのデータベースソフトが普及してきたおかげで、知らず知らずのうちに貴重なデータをしっかり蓄積しているショップも多いと思います。

 これからは、そのデータが貴重な「顧客資産」となることを意識してください。そうするともっと蓄積すべきデータや今までと違うアプローチが見えてくるはずです。

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