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キーワード有効度調査の実践②

2006年11月17日 09時00分更新

文●権 成俊/株式会社ゴンウェブコンサルティング 代表取締役

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 前回のコラムでは、キーワードのリストアップ方法についてご説明しました。今回からは、リストアップしたキーワードの中から最適な対策キーワードを選出するため、各キーワードの分析を行っていきます。

 リストアップしたキーワードがサイトでの利益をあげる上で、どれだけ効果的なのかを調べるには、人気度・競合度・購買率の3つの角度からキーワードを分析する必要があります。今回はこれらのうち、『キーワード有効度調査表』を活用して、人気度競合度の2つの項目を分析していきましょう。

【step.2】キーワードの検索数調査(人気度)

 まずは、リストアップしたキーワードの人気度を分析します。以前のコラムでも解説しましたが、人気度とは、そのキーワードが1ヶ月で何回検索されているかという指標です。集客効果を高めるためには、できるだけ多くのユーザーが検索しているキーワードで上位表示されなければなりません。

 キーワードの検索数を算出するツールとして、オーバーチュアから提供されている「キーワードアドバイスツール」(以下KAT)を活用します。KATを利用すると、オ-バ-チュアが広告を出向しているYahooをはじめとする検索エンジンでの、“任意のキーワード”の月間検索予測数を算出できます。

 「1ヶ月の検索予測数=そのキーワードで検索して、サイトを訪問する1ヶ月のユーザーの上限」と捉えることができます。任意のキーワードでの上位表示に成功したとしても、そのキーワードが1ヶ月間で1回も検索されないのであれば、集客効果は全く望めません。各キーワードが対策をするだけの価値があるかどうかを、人気度で分析します。


<キーワードアドバイスツール画面>
<キーワードアドバイスツールの集計対象>


 人気度の分析方法はシンプルです。KATの検索窓にリストアップしたキーワードを入力することで、各キーワードの検索予測数が表示されるので、その数値を『キーワード有効度調査表』の『キーワードアドバイスツール欄』に記入していきます。

<検索予測数入力例>

 このとき『キーワードアドバイスツール欄』の数字が100未満のものは、検索数が少なすぎるため、対策キーワードには適さないと考えています。逆に検索数が多いキーワードであっても、そのキーワードが訪問率・購買率の高いキーワードとは限りませんので、ご注意ください。詳しくは購買率のstepで解説しますが、最終的な対策キーワードは、人気度・競合度・購買率の3つの項目から総合的に判断して選出します。人気度の分析が終了したら、引き続き競合度の分析を行います。

【step.3】キーワードの競合度調査(競合度)

 キーワードの有効度をはかるための2つ目の指標が競合度です。仮に対策を行おうとしているキーワードで、たくさんの競合サイトが同じように対策をしていれば、上位表示の難易度はそれだけ高くなってしまい、狙ったような順位に表示できないかもしれません。競合の少ないキーワードで対策を行った方が、労力もかからず、より高い確率で上位表示を行うことが出来ます。各キーワードの競合度を分析していきましょう。

 第2回のコラムにも書きましたが、Yahooにおける競合度をはかるための指標は、Yahoo登録サイトの数です。訪問率を上げるには検索結果の2ページ目以内に表示されなければならないので、Yahooの検索結果画面で上位20位までに表示されるサイトのうち、Yahoo登録サイトが何件あるかを数えて、競合度を分析します。

 リストアップしたキーワードのうち、『キーワードアドバイスツール欄』の数値が「100以上」あるキーワードをYahooで検索します。検索結果に表示される上位20件までのサイトのうち、Yahoo登録されているサイトが何件あるかを数え、『上位20位以内Yahoo登録サイト数欄』に記入します。

 Yahoo登録サイトには、サイト紹介文の下に黄色いフォルダアイコンとカテゴリー名が表示されています。Yahoo登録されているサイトが少ないほど、そのキーワードで上位表示させやすいと言えます。


 <Yahoo登録サイトのフォルダアイコン>

 『キーワードアドバイスツール欄』の数値が「100未満」のキーワードは、「―」(全角のダッシュ)を『上位20位以内Yahoo登録サイト数欄』に記入してください。検索数が少ないキーワードで対策を行っても十分な集客効果は得られないため、対策キーワードの候補から外します。


   <競合度調査入力例>

 上位20件中、Yahoo登録サイトが5件以下の場合をA評価、10件以下の場合をB評価、15件以下の場合をC評価、16件以上の場合をD評価とします。A評価のキーワードほど、上位表示させやすいキーワードです。

評価Yahoo登録サイト数自社サイトの表示順位の目安
A 上位20件中0~5件 上位10番以内に表示される可能性大
B 上位20件中6~10件 上位20番以内に表示される可能性大
C 上位20件中11~15件 上位20番以内への表示は困難
D 上位20件中16~20件 上位20番以内への表示は至難
検索数100未満 競合度調査未実施
   <競合度ABC分析表>

 今回の作業で、人気度、競合度の調査が終了しました。次回は3つ目の項目である購買率を分析し、最終的なキーワードの絞込み方についてご紹介いたします。

著者プロフィール

権 成俊
名前 権 成俊(ごん なるとし) info[アットマーク]gonweb.co.jp
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社ゴンウェブコンサルティング
サイト http://www.gonweb.co.jp/

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