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テレビ編――あなたのショップの商品やサービスをとり上げてくれそうなテレビ番組とは?

2007年02月14日 09時00分更新

文●朝日奈 ゆか/株式会社ユンブル 代表取締役

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ずばり、ローカル局の情報番組がねらい目!

 第9回第10回では、プレスリリースを雑誌社へ送る方法を解説しました。中小企業、個人オーナーが運営するネットショップの場合、業種にもよりますが、商品を紹介してもらうマスコミとしては、「雑誌」が現実的であることが多いからです。
 では、雑誌以外のマスコミである、テレビ、ラジオ、新聞へはどうすればいいでしょうか。これら媒体のプレスリリースの送信方法を考えてみましょう。今回はテレビ編。

 まず、商品情報などの場合、全国ネットのテレビ番組に取り上げてもらえる可能性はほとんどない、と思ってください。この場合はCMを打つしか方法はありません。
 注目したいのは、地方局が制作放映する情報番組です。朝やお昼の時間帯のローカルの情報番組で、グルメや面白グッズ、旅、観光などのご近所情報をよく見かけますね。これが掲載してもらえる可能性のある番組です。
 先だって見た大阪のローカル情報番組では、「街のバレンタインデーお得情報!」を特集していました。「○○大学近く、口コミで人気のイタリアンレストランが、イタリアから来日のシェフによるチョコづくしディナーフェアを開催。このシェフによる手作りチョコ付き!さらに予約客にはランチチケットをプレゼント!」など特典満載のグルメ、デートスポット、プレゼントグッズの情報が20分近く放送され、そのなかでは「ネットでしか買えないと評判のユニークでお値打ちなチョコレート」も紹介されていました。

 みなさんもこれらの番組を見て、身近な情報をゲットしたり、あるいは知っているお店が出てきて興奮したりした経験が少なからずあることでしょう。大阪と名古屋のローカル情報番組のディレクター2名に情報源の入手方法を聞いてみると、
 「こういう番組の情報選択にはスピード性より質を重視する。旬の情報、ユニーク情報、視聴者にとって有益な情報を常に探している」とのこと。そして、情報源は

 1に雑誌。地方の情報誌や女性誌、グルメ雑誌、フリーペーパーなど。
 2に視聴者からの情報。
 3に友人知人の口コミ情報。2と3をいちばん待っているけれど、選択肢が少ない。
 4にお店から届くプレスリリース。
 5にホームページで検索。

 ということで、2人ともまったく同じ解答でした。やはりここでも、プレスリリースが活躍しています。テレビのローカル情報番組こそ、街の情報、あなたの情報を待っているということです。テレビだ、と気後れすることなく、堂々とあなたのショップ情報を送りましょう!

 ちなみに、先のディレクターたちの次のアクションは、
「情報を得たら即、そのお店のホームページをチェックする」とのこと。さらに「自分とスタッフで手分けしてお店に実際に足を運ぶ」。グルメ店なら食べてみる、グッズなら購入する、ネットショップなら問い合わせたり購入したりして対応をチェックする、など下調べに入ります。雑誌、新聞、ラジオの制作担当者でも同じ行動をとります。

 これらの情報番組で大阪の例をあげると、ローカルといえども、そうそうたるお笑いタレントたちの出演によって全国ネットより高い視聴率、人気度の高い番組がたくさんあります。ABCテレビで6:45から放送の「おはよう朝日です」、同15:49~「ムーブ!」、関西テレビ9:55~「痛快!エブリディ」、毎日放送14:00~「ちちんぷいぷい」などは月曜~金曜か土曜まで放送している長寿番組で、これまで番組内でとりあげられたショップは無数にあります。オンエアされた瞬間からお客さんが殺到するという反響の大きさは、一般視聴者にもよく知られています。

「おはよう朝日です」

「痛快!エブリディ」


テレビ局宛のプレスリリースは、まずはメールで送る

 プレスリリースを送る準備として、第9回で「雑誌リスト」を作成した要領と同様に、テレビのローカル局の情報番組をリストアップしましょう。第10回で説明した雑誌の場合とは媒体の性質が違うため、送付方法の第一手段はメールでの送信になります。テレビやラジオのスタッフは、雑誌、新聞など活字を扱う人たちよりもスピード性を重視するため、メールでの情報入手を重視する人が多いからです。

 といっても、やはり書面のほうが手元に残りやすく注目度が高いもの。いちばんいい方法は、テレビ局に電話をして、
「○○という番組に当社の商品情報をお送りしたく思います。プレスリリースを用意しておりますが、郵便か、FAXか、メールかどの方法でお送りすればよろしいでしょうか」と率直に聞いてみて、先方の希望通りに送ることです。メールを希望された場合は、
「まずはメールでお送りします。同時に、商品見本をつけて郵送もさせていただきます」と申し出て、メールと郵送の両方で送っておくのがいいでしょう。ただし、雑誌社と違って(第11回参照)、テレビ局への訪問はアポイントがない限り、基本的にNGです。ビルの受付でストップされます。

 電話をすると電話交換が出てから番組担当者に回してくれるので、たいてい、担当者と話すことになります。
 あなたがその番組をよく見ているのであれば、
「私はその番組をよく見ていまして、当方の商品もこんなふうに紹介していただければいいなあと思っていました」などと挨拶に付け加えると、担当者の心象もよくなるはずです。
 ネットショップという通信販売の性質上、全国のローカル番組にリリースを送りたいところですが、その地方に行ったこともなく、また見たこともない番組宛だと、トンチンカンな情報を送ったことになってヒンシュクをかうことがあります。

 やはりよく見ている番組で、「あ、この番組ならうちの商品をとりあげてくれるかもしれない」と感じた番組を選んで送るべきです。こういう時、地方に友人知人がたくさんいれば、番組情報を入手したり録画を送ってもらえたりしますね。あなたの人脈が生きる場面でもあります。

 次回から「ラジオ編」、「新聞編」と続きます。

著者プロフィール

名前 朝日奈 ゆか info_email_01[アットマーク]yumble.com
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社ユンブル
サイト http://www.yumble.com/

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