テーマやコンセプトが決まると、具体的なページのイメージもわいてくるでしょう。ひとつ浮かびだすと次々と新しいアイデアが出てくるものですね。
タイトル、キャッチコピー、本文、写真、デザインへとアイデアが移行していきます。
タイトル、キャッチコピーも紙に書いて考えます(第10回~第18回ご参照)。写真はデジカメで撮ってみて……など、いきなり撮影へと急がずに、掲載したい画像も、まずは紙にイメージする内容を書いてみるのです。
え、絵がヘタでイメージを描けない? 何も絵で書く必要はありません。文字で書くのです。
たとえば、「商品となるカフェテーブルセット(ナチュラルカラー)に洋書が2~3冊置いてあり、紅茶カップが添えてある図」など、載せたい写真をことばで記していきます。
これも、ひとつ思い浮かぶとどんどん、掲載したい写真や必要な写真があなたの頭の中に具体的なイメージを持って出てくるはずです。
もし具体的な画像のイメージにならなければ、第8回で述べたように、あなたのお店の顧客層を読者とする市販の雑誌を調べまくって、イメージに近い写真を見つけることから始めましょう。
デザインも、紙にラフを描いてみます。実はこちらも、まずは「ことばで描いてみる」のです。
たとえば、
「1ページ目……トップページ。ウエルカム画面。メインの商品写真の上にキャッチコピーを置く。目立たせる。他に売れ筋商品の写真を4点。イメージでイラスト2点。ナビゲーションボタンはアイコンで、合計6個用意し、あとから増やせるようにしておく」
など、箇条書きで思いついたことを書き並べていきます。
パソコンの画面上で考えるのは失敗のもと!
その後、写真のイメージを合わせて、絵でラフ(絵コンテのようなもの)を描きます。自分が納得するまで、何度も書き直します。絵のラフは、アイデアをカタチにする過程なのでまずはざっくりでOK。左にナビゲーションボタンが6つ、タイトルは上部ヘッダーとして、キャッチは目立つように大きめのフォントでこのあたりに、ここに5つの商品の説明文と写真を入れて……と、思うままに描いてみます。キレイに描く必要はありません。
むしろ、キレイに描いていると先に進みません。ラフのラフを何枚も書いているうちに、自分のイメージに近づいていきます。その過程で、もっと競合店を調べてみたい、プロの作品を見てみたい、という前向きなキモチが生まれてきます。
手描きの絵ラフですから、パソコンのホームページ作成ソフトでデザインをするより数10倍早くできて、しかも考えがまとまっていきます。
この段階での「紙に書く」ことを飛ばして、いきなりパソコンに向かう行為こそが失敗のもとなのです。アタマを悪くするもと、気分的に落ち込むもと、時間の無駄遣いのもと、疲労困ぱいのもとです。
紙に書いている段階で、「よし、これでいってみよう」という気になればしめたものです。心はればれ。ここではじめてパソコンに向かいます。ラフがしっかりできていると、あとはパソコンでページを作成するだけになり、集中力倍増で一気に作業が進みます。
雑誌やCM、テレビ番組、映画などでも、上質な作品ほど、手書きのラフや絵コンテの作成段階に膨大な時間をかけて、執念でしっかり作りこんでいます。ホームページを作る上で、素人とプロのいちばんの違いはこの点にあるのです。
コンテンツを考えるとき、悩むときはパソコンに頼らず、手書きで! 脱パソコン依存症。頼るべきは自分のアタマだけ、です。年末年始はパソコンから離れて、「アナログでコンテンツを考える期間」としましょう。
みなさま、メリークリスマス、そして、どうぞよいお年を!
著者プロフィール
名前 | 朝日奈 ゆか | info_email_01[アットマーク]yumble.com |
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