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脱パソコン依存症(前編)。コンテンツはまず、紙に書き出す!

2008年12月11日 21時25分更新

文●朝日奈 ゆか/株式会社ユンブル 代表取締役

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 今年も師走がやってきました。年末年始にWebサイトを見直そう、リニューアルをしよう、また、一から新サイトを立ち上げようと考えていらっしゃる人も多いはずです。

 読者の方から、こんなメールをいただきました。
「インテリア雑貨を扱うECショップのオーナーです。かつて、デザイン会社に勤めていてデザイナーもどきの仕事をしていたこともあり、ホームページはほとんど自分で作っています。
 リニューアルをしようと考えているのですが、何から手をつけようかと悩んだままで、アイデアも浮かばず、パソコンに向かってネット検索をしては時間が過ぎていくばかりです。
 コンテンツを考えるにあたって、コツはあるのでしょうか。こんな初歩的な質問で申し訳ありません。
 名古屋市緑区 春野愛子(仮名)」

 春野さんは42歳女性、家族とアルバイトの数名でショップを運営されているそうです。まさにEC応援隊の読者のコアな方ですね。かつ、このご質問は決して「初歩的」ではなく、誰もが一度は感じる悩みごとではないでしょうか。
 春野さんは、デザインがお得意だということで、「デザインや配色についてはあまり困ることはないのですが、コンテンツについてはからっきし自信がない」とか。

 言わずもがな、ホームページを作るにあたっては、デザインよりコンテンツのほうが大切です。コンテンツこそが要です

 そもそもコンテンツやアイデアは、いきなりパソコンに向かってうんうんうなっていても考えつくものではありません。ネットショップの関係者の場合、寝てもさめてもパソコンやモバイルと付き合っているため、まるでパソコンがアイデアを生み出してくれるかのように錯覚してしまうことがありますが、これは大きな勘違いです。Webサイトのテーマ、コンテンツをつくり出すのは、アナタの頭です。

コンテンツ、ラフはアナログで考える

 パソコンはあくまで、「頭に浮かんできたアイデアを書きとめるための文房具」「あなたのショップ情報を発信するマシン」に過ぎません。ネット検索で競合他社のサイトを研究するのはいいですが、それらも積極的に調査分析するキモチで望まないと、ただただモニタを眺めているだけになり、時間を無駄に過ごしてしまうだけです。

 テーマも決まらないのにホームページ作成ソフトを立ち上げ、あれこれ考えながら作業にかかってしまうと作業効率が異様に悪くなり、リニューアルしようというキモチも萎えていくものです。

 そこで、どうするか。
 これまでに何度も繰り返し述べていますが、「今から作ろうとする内容を、まずは紙に書き出すこと」です。
 あなたのショップのホームページは何でできているのでしょうか。あなたの「ことば」ですね。紙に書くというアナログ作業なら、コンテンツを考えることに頭をフル回転させることができます。

 コンテンツづくりにあたって最も重要なのは、このシリーズの第1回で書いたように「誰に何を伝えたいのか」という、「そのページの目的」です。ホームページだけでなく、パンフレットをつくるときも、また、商品の開発や選択のときにもこれがすべての基本です。
 迷ったときはスタート地点に立ち返り、今、つくろうとしているページの目的は何なのかを自問しましょう。リニューアル時や迷ったときだけではなく、企業として、ショップとして、日々このことを自問する体質をつくっておきたいものです。

 次回に続きます。

著者プロフィール

名前 朝日奈 ゆか info_email_01[アットマーク]yumble.com
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社ユンブル
サイト http://www.yumble.com/

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