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8月の閑散期に新規顧客を獲得するキーワードとは?!

2008年07月24日 09時00分更新

文●朝日奈 ゆか/株式会社ユンブル 代表取締役

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誰もが興味をもつ「猛暑対策」がキーワード

 先週は大阪で過ごしました。東京から移動する日、羽田は27度。1時間のフライト後、「へっ?アフリカに着いたんかっ?」とツッコンだけど、そこは伊丹。なんと35.3度もありました。機内でも、「お暑いのでどうぞお気をつけください」とアナウンスが……。

 別の国のように猛暑の関西。街では「ほんまに暑いなあ」と「えらい強いなあ」の2種類が飛びかっていました。ちなみに、前者の主語は「大阪」、後者は「阪神タイガース」。

 今後も毎年、この激暑は続くのでしょう(タイガースは??)。関西だけでなく、北海道から沖縄まで日本で暮らす人の「暑いなあ~。どうにかならないのか~」という想いは同じはず。となれば、夏の商品開発には「猛暑対策」というキーワードに注目です

 アパレルなら「体感マイナス3度素材の○○○○!」、飲食関係なら「激暑をふっとばす旬の○○○○!」、雑貨なら「今年の猛暑対策にはコレを!」などの文言で勝負してください。「暑い」というより「猛暑」や「激暑」という暑さを強調することばを使ったほうが効果的です。どんな商品でも、何かしら関連づけられる商品を開発、あるいは仕入れることができるはずです。
 これまで季節商品はいまひとつ売れなかったという方は、売り方が悪いか商品が魅力的ではない、もしくはホームページの表現がよくないだけです。この機会に見直しを開始しましょう。

 なにせ来年もこのように暑いと予想できるのだから、猛暑対策商品に対して実績を積むなりして勘を養っておくことが大切です。毎年のように8月の閑散期は巡ってくるのだから。
 ホームページ上ではコラムとして猛暑対策をイメージした囲み記事を増やし、メインの商品に加えてこれらの商品を追加購入してもらうという手もあります。

購入者全員に猛暑対策の商品をプレゼントする

 商品購入者へのサービスをつけることができる場合などは、「期間中、この商品をお買い上げの方全員に猛暑対策の○○○○プレゼント!」などで付加価値を高めてください。これ、8月の集客にはかなり効きます。ショッピングモールでのルールなど何かと制限が発生することはありえますが、知恵をしぼってうまくすり抜けましょう。

 注意すべきは、「この商品をお買い上げの方先着100名にプレゼント」など、プレゼント人数を限定してしまわないことです。これは大手企業のキャンペーンとしては頻繁に行われている方法ですが、すでに多くの会員を集めている大手企業、メーカーのWebサイトで実施してこそ効果があるわけで、個人商店レベルでは「本当にプレゼントしてくれるのかな」と疑われるだけでなんら効果はありません。

 その点、「全員にプレゼント」となると、すぐに信頼してもらえます。そして購入をためらっている見込み客に購入の決断をあおぐこともできます。この方法は弊社クライアントのすべてのECショップにおすすめしています。

 その際、担当者には全員といっていいほど、「ぎりぎりの薄利で営業しているので、購入者全員にサービスするなどとてもできないんです」と相談されます。が、そこはそれなりの売りかたを考えねばなりません。
 商品単価を少々上げて、期間中はほかの商品とのセット売りを実施するなど、工夫をすればよいのです。「サービスをする分、商品単価をあらかじめ上げておく」のは、大手企業が販売する商品のプライスシステムとしては当然の方法です。

 もともと激安商品をウリにしているショップの場合、プレゼントサービスを難しいと思ってしまうかもしれません。「うちの店はお客さんがほしい物だけをどこよりも安くしているから」という場合、ショップ側は激安自体をサービスだと勘違いしてしまうことがあります。
 しかし、顧客の立場ではどうでしょう? あなたの店の顧客は、あなたの激安ショップの、ショップとしてのサービス精神を感じているでしょうか?

 もっとも、プレゼント商品はなんでもいいというわけではなく、この季節に誰もが喜びそうなモノであること、さらに、ショップのオリジナリティを感じさせるモノであることが大事です。そして、Webサイトでおしつけにならないよう、品性を保ってセンスのよいPRをすること。これらを満たしていると、新たな見込み客があなたのWebサイトに興味を持つようになるでしょう。

 初めてこのようなサービスを展開する場合は、プレゼントの品切れや逆に大量に用意したのに半分も応募がないなど、予期せぬ結果が待っていることも多々あります。その場合は何らかの方法が間違っているのです。よい反省材料と考えて、サービス内容や方法をブラッシュアップしていきましょう。

著者プロフィール

名前 朝日奈 ゆか info_email_01[アットマーク]yumble.com
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社ユンブル
サイト http://www.yumble.com/

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