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イー・モバイル、下り7.2Mbpsの高速モバイルブロードバンドサービスを12月12日に開始

2007年11月27日 02時27分更新

文●通販旬報社

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 イー・モバイル(株)は26日、他社ケータイキャリアーに先駆けて下り最大7.2Mbps(HSDPA)のモバイルデータ通信サービスを12月12日に開始するとともに、新料金プラン「新にねん」「ギガデータプラン」を導入すると発表した。

国内初の下り7.2Mbpsデータ通信が12月12日から

 下り最大7.2Mbpsの高速データ通信(上り最大384kbps)は、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモが今月1日に発表した「FOMA L705iX」(韓国LG電子社製、関連記事)で対応するとしていたが、正式サービス導入は2008年4月予定としていた。今回のイー・モバイルによる7.2Mbps対応により、国内では初のサービス開始となる。月額料金は据え置きの5980円。

 なお、既存の端末ではこの7.2Mbpsサービスを利用することはできない。まずは、USB接続のデータカード端末「D02HW」(中国ファーウェイ(Huawei)社製)から対応し、ほかのタイプも順次発売される。サービス提供地域としては、当初は首都圏、名古屋、京阪神などの人口密集地から展開し、順次増やしていくという。購入時に支払う初期費用は、後述する「新にねん」適用時で9980円(月額4980円に割引)、いちねん適用時で9980円、ベーシック適用時で3万3980円。

データカード端末でも効率よく割引できる「新にねん」

 下り7.2Mpbsの高速データ通信サービスを開始する12月12日には、データカード端末で利用するのに最適な定期契約「新にねん」と、1GBぶんのデータ転送量まで4980円で利用できる2段階データ定額プラン「ギガデータプラン」を開始する。

 新にねんは、2年の回線契約を条件に初期費用から2万4000円を値引きし、毎月の基本利用料から1000円を2年間割引する定期契約プラン。従来の2年契約プラン「にねん」は、初期費用から4万8000円を引いていたが、データカード端末は割引額よりも価格が安いため、適用できなかった。

 この新にねんにより、データカード端末でもバランスよく費用を割引できる。新にねん適用時の初期費用は、「EM・ONE α」が7万1000円、「D02HW」が9980円、「D01NE」が4980円、「D01NX」が4980円となる。なお、従来の「にねん」も継続して提供される。

ミドルユーザー向けの2段階定額プラン「ギガデータプラン」

 ギガデータプランは、ある一定の通信量までを定額にし、それ以上を従量制で課金する2段階定額データプラン。月額4980円から利用でき、1GBぶん(838万8700パケット)までは定額で利用できる。それ以降は1パケット0.0105円で課金され、1万980円(約1.07GBぶん、896万100パケット以上)を上限とする。

 同日開催された記者説明会では、イー・モバイル 代表取締役会長兼CEOの千本倖生氏、代表取締役社長兼COOのエリック・ガン(Eric Gan)氏が出席し、サービスに関する説明などを行なった。

 千本氏は、国内で初めてサービス開始となる下り7.2Mbpsのデータ通信について「日本国内では初めてであり、完全定額によるサービス提供は、世界で見ても最も先進的なサービス」と述べた。

 また、「モバイルによるブロードバンド通信は、電波が届けばどこでも使えるのが利点。NTTがサービスを推進している光通信サービスは、提供エリアが限られている。国を挙げて推進しているデジタル・ディバイド(情報格差)の解消に逆行しているのではないだろうか。むしろ、ADSLの次は光ではなく、モバイルブロードバンドになるのでは」と語った。

 ガン氏は、来年春からの事業展開について、「来年春に音声サービスを開始し、2010年には加入者300万人を目指す」と述べた。11月中旬時点では16万超の契約者を獲得しているが、提供エリアやサービスの充実とともに弾みをつけていく目論見だ。

 

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