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管理者が常時モバイルPCをコントロールできる

安全に外でお仕事!を支援する「OmniAccess 3500 NLG」

2009年05月13日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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5月12日、日本アルカテル・ルーセントは、ノートPCのセキュリティを確保する「OmniAccess 3500 Nonstop Laptop Guardian(以下、OmniAccess 3500 NLG)」を発表した。3.5Gの通信インフラを用いて、常時ノートPCを監視できるユニークなリモートアクセスシステムだ。

多くの企業がPCのモバイル利用を懸念

日本アルカテル・ルーセント エンタープライズソリューション事業部 テクニカルコンサルタントマネージャ 大麻剛稔氏

 ノートPCの紛失・盗難による情報漏えいは増える一方だ。調査会社(Ponemon Institute)の報告によると、53秒に1台の割合でPCが盗難に遭い、そのうち97%は戻ってこないという。さらにアルカテル・ルーセントの予備調査によると、「85%の企業がノートPCの盗難や紛失を経験し、76%の企業は暗号化だけだと不十分と考えている状況」(エンタープライズソリューション事業部 テクニカルコンサルタントマネージャ 大麻剛稔氏)という。

 外出先では会社の管理下から外れてしまうため、管理者からユーザーのPCの状態を追うことができない完全な「ブラインドスポット」になる。一方で、複数のセキュリティ対策を導入すると、ユーザーには扱えないくらい難しい設定や運用が必要だ。

 この結果、特に日本の企業はノートPCの持ち出し自体を禁止するところが多くなっている。「以前、打ち合わせでノートPCを持参していた方々が、次の打ち合わせでは紙のノートを持ってきていた」(大麻氏)という例もまったく笑えない実例だ。ノートPCが低価格化し、ワイヤレスモバイルが一般化している現在、これは非常にもったいないところだが、セキュリティ面での問題がクリアされない限り、こうした措置もやむを得ない。

 そこでモバイルPCを保護し、外出先でも安全にPCを使えるようにするのが、今回発表されたOmniAccess 3500 NLGである。

PCの電源オフでも
管理者からモニタ可能

 OmniAccess 3500 NLGは単なるファイアウォールや情報漏えい防止ソフトではない。ノートPC用の「NLGクライアントソフト」、そしてPCカード型の「NLGカード」、そして企業側のゲートウェイ「NLGゲートウェイ」の3つを組み合わせることで、ノートPCに必要なセキュリティを包括的に提供するソリューションである。

管理者から常時コントロールできる「NLGカード」

 このうち特に重要なのが、PCカード型のNLGカードだ。これは3.5GのワイヤレスWANとWiFiの通信機能やGPSを内蔵し、センター側のNLGゲートウェイとVPNを張って通信を行なう。重要なのは、ノートPCの電源を切っても動作し、通信を継続できるという点。「カード自体にバッテリを搭載する小型のコンピュータで、CPUやメモリ、OSも搭載しています。これにより、ALWAYS-ONのモバイルセキュリティを実現できます」(大麻氏)とのこと。ユーザーが外出先にいても、管理者はつねに場所や状態をモニタし、きちんとコントロールできるのだ。


次ページ、「OmniAccess 3500 NLGでなにができるのか?」へ続く


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