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打率1割のホームラン打者!? ポメラに新色登場

2009年05月13日 06時00分更新

文● 行正和義

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できないことをアピールするCM

6色カラーバリエーション
奥の3色が発売当初よりの3モデル、手前3色が新たに追加された3モデルだ。いずれもボディー本体はブラック、キーボードはホワイトで、天板面のみカラーバリエーションとなる

 「メールにインターネット、ゲームに音楽、ビデオ編集。これすべてできません」というTV CMが最近になって流れ始めた、キングジムのメモ入力専用機「ポメラ」。通信機能・拡張機能を一切持たないという持たない潔いほどの超シンプルなデジタルデバイスだが、広げればフルキーボードばりに入力しやすい折り畳み式キーボード、単4形乾電池2本で動作する低消費電力、なにより携帯時にはポケットに収まる軽快さもあいまって、出先で文字入力する向きにはなかなか好評だ(関連記事)。

新しい3色モデル
レーシングシルバーはチタニウムっぽいツヤ消し、レッドとブルーはビビッドな色合いとなっている

 5月12日に、発売当初からの黒(プレミアムブラック)/白(プレミアムホワイト)/オレンジ(トワイライトオレンジ)の3色に加えて、赤(パッションレッド)/青(ターコイズブルー)/シルバー(レーシングシルバー)の3タイプが新たに限定カラーとして追加。さらにソフトケースなど、アクセサリー群の充実が図られた。

アクセサリー群 アクセサリーとして追加されたソフトケース。奥の3色はナイロンファブリックのソフトケース「DMC2」(2940円)。外ポケットと内ポケットに加えて、単4形電池6本を収納できる専用ポケットも用意される。手前の2つはセミハードケース「DMC3」(3990円)。黒いセミハードケースに半分隠れているのは発売当初からの「DMC1」(5040円)

 同日都内で行なわれた発表会でのポメラの現状説明によると、2008年秋の発売以来、当初は品薄状態が続いたため、初年度はやや販売数が伸びなかったものの、今年4月には半年にして当初の年間販売予定数である3万台を超え、今回新たに初年度販売目標を10万台に修正するという。軽快な文章入力デバイスを必要としていたビジネスユーザーだけでなく、ちょっとしたメモ書き用途に欲しいというブロガーや、単機能で迷わないため年配のユーザーまで、広い層に受け入れられつつあるようだ。

セミハードケース 保護キット
DMC3(ホワイト)。ブラックも同様にクロコダイル風仕上げとなっている。ポリウレタン素材によりやや硬めの素材で、内側は起毛素材を採用専用保護キット「DMP4」(1575円)は低反射液晶保護フィルムとクリーニングクロスのセット
宮本 彰社長
同社製品作りの信念である「1割のホームラン」になるのでは、と期待をかける宮本 彰社長

 宮本 彰社長の言では、キングジムの製品作りの方針は「打率1割でいいからホームランを狙える商品」、つまり二番煎じの安定した商品よりもそのジャンルの先駆者となるべき商品作りを考えろというもので、確かにこのポメラは現状において他に類を見ない商品として登場し、その地位を確立しつつある。

 また、「熱心な賛成が10人に1人いればGO」というコンセプトにしても、ポメラが発表されたときに世間の反応は賛否両論あったものの、この商品が使えると判断して購入したユーザーがすでに3万人を超えていることからもどうやら正解だったようだ。

宮本 彰社長 もちろんポメラがそこまでの大ヒット商品になると決まったわけではないが、ニッチを狙って市場の先駆者となるという製品作りのコンセプトは尊重したい。ただし「ひび割れでは狭すぎる」(宮本社長)
販売台数の推移 新バリエーション
実際のところ同社としても大きくヒットする商品になるとは予想していなかったのだろう。半年にしてようやく登場したアクセサリーや、発売当初に続いた品薄状態などからも、そんな社内事情がうかがえる単なる高機能化ではなく、シンプル機能のままの小型化なども期待したい

 今後の展開について質問すると、「ネット対応機などは検討中だが、あくまでポメラという文章入力に特化したという製品コンセプトは維持するため、バリエーションによるラインナップ拡充となるだろう」(開発本部電子文具開発部の立石幸士氏)とのこと。

立石幸士氏
ユーザーのアンケートやネットでの反応などを見ながら今後のモデルを検討したいと語る電子文具開発部の立石氏。2ちゃんねるの当該スレも意識し、mixiユーザーグループのオフラインミーティングにも顔を出すなどかなり意識した開発を行っているようだ

 確かにネット対応など各種機能(ユーザーの要望も多いそうだ)を付けることは簡単だ。しかし、軽快さやバッテリーの持ちなどとのトレードオフになることを考えれば、そのシンプルさが最大の武器であるポメラにとって、UMPCやNetbookの方面へ進出することは正解と言い難いはず。

 もっとも、ポメラにおける最大の難点はNetbookの市場価格に対する割高感であり、ポメラのコンセプト自体には賛同するものの購入までには至らなかった層の獲得も重要なはずだ。今後検討するモデルが高機能化一辺倒ではなく、小型化や低価格化というラインナップも考えられているであろうことは、ユーザーにとって大きな期待が持てる。


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