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市販デフラグツールを導入する意味

2009年05月19日 11時00分更新

文● 柳谷智宣

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他の作業中でもスムーズにデフラグできる


 さて、デフラグはHDDにアクセスし続けるので、他の作業をしていると、延々と処理が続いてしまうのがネックだった。そこでDiskeeper 2009は、InvisiTaskingという、負荷調整機能が装備されている。

 CPUやメモリーの利用状況を見てデフラグを実行するため、使用しているアプリケーションの体感速度を下げずにデフラグできる。Diskeeper 2009の要の技術だ。機能自体は2世代前のDiskeeper 2007から搭載されているが、Diskeeper 2009では性能が低いPCでも効果的にデフラグが行えるよう最適化されている。

 このようにInvisiTaskingは、フォアグラウンドでヘビーな作業をしていても、バックグラウンドのデフラグ処理がスムーズに動くというのが売りだが、効果はそれだけではない。例えば、24時間動作しているファイルサーバーなどを止める必要がなくなる点はうれしい。ユーザーが意識しなくても、定期的な自動デフラグによって、性能が維持される。

デフラグを禁止したい時間帯をドラッグすると設定を変更でき、色が変わる

 なお、逆の設定も可能だ。もともと負担の少ない自動デフラグだが、それでもどうしても切りたいシチュエーションがあるなら、タイムスケジュールを設定できる。曜日や日付ごとに、自動デフラグをしてよい時間帯と禁止したい時間帯を指定できるのだ。



デフラグの防止もしてくれる最強のツール

 「Diskeeper 2009」は、単純に断片化を解消するソフトではない。HDDを高速化するための徹底的なチューニングをしてくれる点がうれしい。自動デフラグを設定した後は何にもしなくていいのは、(デフラグマニアの筆者としては)なんとなく寂しい感じだが、効果ははっきりしているので安心してまかせられる。

 最近は、HDDが大容量化し、ユーザーが扱うファイル数も増え続けている。例えば、高ビットレートの動画を再生する場合にHDDが断片化していると、再生がスムーズでなくなるといった弊害もある。

 Diskeeper 2009は、いままでWindows標準のデフラグしか利用していなかった人にこそお勧めしたい。デフラグは時間ばかりかかって、面倒なだけという先入観を払拭できるはずだ。フル機能が使える試用版も用意されているので、導入も手軽だ。

 「Diskeeper 2009」を使えば、日々の作業が快適になり、HDDの寿命延長も期待できる。頻繁に使っているPCにはぜひ入れておきたいソフトだ。


筆者紹介─柳谷智宣

1972年生まれ。Netbookからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートPCは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、PCやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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