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驚愕の結果! アルカリ乾電池性能比較実験! 第6回

大電流で電池も加熱! ミニ四駆で無茶してみた~コンビニPB軍団×100円ショップ帝国

2009年04月29日 19時00分更新

文● 藤山哲人

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 逆に大電流は取り出せないものの、終止電圧以下でも余力が残り40分以上も実験ができた、パナソニックのアルカリ、ファミリーマート、そして富士通 G PLUSは、大人や子供を問わずおもちゃに最適だろう。

 瞬間最高速度は、次のグラフで示すとおりだ。

 上位はほどんとメーカー製の電池で占められているが、5位にインドネシア産のコーナン、7位に中国産の100円ショップ電池111が食い込んでいる。とはいえ、この2本はいずれも「本当に瞬間的」だった点に注意してほしい。

 またこのグラフは、どれだけ大電流を取り出せるのか? という意味も含んでいる。電池を水タンクにたとえるなら、どれだけ蛇口を開いて大量の水を放出できるかだ。いわば、最高速度のランキングが放出開始時の蛇口の大きさ、平均速度が水がなくなるまで(=終止電圧)までの蛇口の大きさとなる。

 韋駄天ナンバーワンの富士通 R SPECは、最初から最後まで蛇口を開きっぱなしのアクセル全開タイプ。3位のパナソニックは、最初はドーン! と蛇口を開き、後は絞ってしまうタイプだというのが読み取れるだろう。

 なお、乾電池でミニ四駆のレースに望む場合は、次のグラフを参考にするといいだろう。

 スタート開始から20秒間の平均速度ランキングだ。スタートダッシュのアクセルの開き具合と思えばいいだろう。これで選ぶなら、富士通R SPEC、パナソニックのエボルタ、富士通D RANGEがお勧めだ。

100円電池の弱点見たり! 
有名メーカーの強味はコレだ!

 これまでの結果を見てみると100円ショップ軍団の電池は、大電流のモーターなどに使うとかえって高くつくということだ。

 子供のおもちゃなんか100円の電池でじゅんぶん!

 なーんて思ってると、スグに電池がなくなり不経済きわまりないのだ。おもちゃ用の電池は、コンビニの電池かパナソニックのアルカリ、富士通 G PLUSが最適だろう。

 ただこれらの電池をカメラのストロボなどに利用すると、電池が減りだすとチャージに時間がかかり、イライラさせられる恐れがある。

 常にストロボを高速チャージしたい場合や、携帯電話の充電用電池として使うには、ミニ四駆で高速を叩き出した富士通R SPECやパナソニックのエボルタ、富士通D RANGEがお勧めだ。また意外に平均速度の高かった東芝の電池も候補に挙げられるだろう。

次回予告

 次回はいよいよ最終回! これまでアルカリ電池を紹介してきたが、街で見かけたヘンテコ電池をまとめてお届け!

 ひとつは災害用の電池として発売されている水電池だ。電池のお尻の穴から水を注入すると電気が発生するという謎のアイテム。「乾」電池ならぬ「湿」電池である!

 もうひとつは、こりゃ電池じゃねーだろっ! ってぐらい桁違いに超・長寿命なエナジャイザーの「e2(エースクエア)リチウム電池」だ。リチウム電池なのだが、充電式じゃなくて使い捨てタイプ。コイツのおかげで、測定データを処理するプログラムの桁数が足らずに、泣く泣く作り直しをせまられた憎き電池である!

 さらに初期電圧が高いという理由で、生産中止に追い込まれてしまったパナソニックのオキシライド乾電池を幸運にも入手! こちらの結果も併せてお届けしよう。

 やっと電池中心の生活から解放されるぜ! ふぅ……。

(次回へ続く)


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