100円ショップが苦戦した
大電流の寿命比較!
まずは時間による電池電圧の変化を見てみよう。
14種類の電池の電圧をまとめたグラフだが、トップ3強とそれ以外ということが分かるだろう。その3強とは!
コンビニチェーンの三つ巴だ!
ということで、まずプライベートブランドの電池から見ていこう。
実験中止は終止電圧の1.8Vより0.2V低い1.6Vまで行っているため、グラフの下限が1.6Vになっている点に注意してほしい。電池の寿命とするのは、1.8Vのラインだ。さらに振動などにより電圧が変化するので、終止電圧の1.8Vを割った状態が30秒続いた時点を以て寿命としている。この点は、有名メーカーの実験と同じ条件だ。
長寿ナンバーワンに輝いたのは、スタート直後から電圧降下の緩やかなファミリーマート。終止電圧を割ったのは25分25秒だが、その後も緩やかな下降線となり実験終了は48分をオーバーしている。これはパナソニックのアルカリとタメを張るほどに長寿命だ。
電池業界の金さん、銀さんである!
第2位は、これまで奮わなかったイオングループのミニストップ電池。前半戦はセブンイレブンより低い電圧となっていたが、後半戦で踏ん張りを見せ20分35秒で終止電圧となる。
第3位は、僅差の19分20秒で終止電圧を割ったセブンイレブン。スタートから10分ほどは高い電圧をキープするも、それが仇となったのか後半戦でスタミナ切れといった感じだ。
4位以下は、どんぐりの背比べ。中でも突出している最下位のコーナン電池は、寿命が極端に短く2分35秒で死亡したが、どれだけの大電流を放出して人生を全うしたのかが気がかりだ。
一方、これまで有名メーカーの電池に肉迫する成績を残してきた100円電池軍団はサッパリ。プライベートブランドの時間軸が48分まであったのに対して、こちらは26分までしかないことに注意してほしい。
一番長持ちしたのは、ザ・電池のナンバーが振られていない三洋で、6分10秒で終止電圧を割る。とはいえメーカー製の電池と比較してみると、ほぼ最下位の成績だ。続く2位は、電池55で15秒短い5分55秒。その他は4分台ですべてリタイアとなった。
極端に短命なのは電池141。結果は2分5秒と、総合成績で見ると最下位だ。豆電球の実験では、100円ショップ軍団があまりに高性能で「有名メーカーの電池を買う意義」を見出せなかったが、この実験でようやく「100円ショップらしさ」(笑)が見えてきた。
これらの結果を寿命のグラフにまとめると、以下のようになる。
トップ3は、いずれも100円じゃない電池。4位以下は、すべて100円ショップ軍団もしくは、100円ショップ相当の価格の電池だ。結果はごらんの通りで、倍以上の差をつけてクッキリ、ハッキリ、ビックリするほどパカーン! と分かれている。
つまり「安いから」といって、モーターで動くおもちゃなどに100円ショップの電池を入れると、ランニングコストが高くなる可能性があるということ。それを証明するのが次のグラフだ。
4本100円の電池軍団に比べると、4本398円のファミリーマート電池の方がよっぽど経済的!
このグラフは「とりあえずモーターが回ればいい」って場合の電池選び用データだ。ミニ四駆で表彰台を狙ったり、携帯電話の充電用に使う電池は、大電流を放出できなければ使い物にならない。次は、どれだけパワーがあるかを見てみよう。
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