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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2009 第2回

知ったかは恥ずいゼ

アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2009【マザーボード編】

2009年04月30日 22時30分更新

文● Jo_Kubota

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Intel環境で選ぶチップセット

 さてマザーボードを選ぶということは、同時にチップセットを選ぶことを意味する。
 Core i7なら、自動的にIntel X58 Expressとなるため迷わずに済むが、IntelのCore 2シリーズで選べるチップセットは多く、スタンダードなIntel P45 Express、ハイエンドのIntel X48 Express、グラフィックスを内蔵したIntel G45 Expressなどがある。もうこの型番を見ただけでクラクラしそうだが、Core 2シリーズで選ぶなら、大体この3パターンに絞られる。それぞれ、細かな違いはあるが、はっきり言ってしまえばパフォーマンスに大きく影響するような差はないので、Intelチップセットから選ぶなら、チップセットの型番よりも対応メモリや、拡張スロットの使いやすさ、マザーボードのサイズ(フォームファクタ)などの、見た目で選んでしまっても構わない。

Intel X58 Express

Intel X58 Expressを搭載する、ASUSTeK製マザー「Rampage II GENE」はなんと、microATXサイズ。しかもこのサイズでNVIDIA SLIとATI CrossFireXをサポートしている

Intel X48 Express

Intel X48 Expressを搭載する、GIGABYTEの「GA-X48-DQ6」。強力なチップセット冷却機能を備えているのが特徴だ

Intel P45 Express

Intel P45 Expressを搭載する、MSIの「P45-8D Memory Lover」。この製品は、DDR2とDDR3の両方のメモリが使えるという希有な製品だ

Intel チップセット一覧
CPU チップセット 対応FSB DDR2対応 DDR3対応 内蔵GPU
Core i7 Intel X58 Express 6.4GT/s × -
Core 2シリーズ Intel X48 Express 1600MHz ×
max8GB
-
Intel P45 Express 1333MHz
max16GB

max8GB
-
Intel P43 Express 1333MHz
max16GB

max8GB
-
nForce 790i Ultra SLI 1600MHz × -
nForce 790i SLI 1600MHz × -

 どちらかと言えば、Intel P45 Expressは普及価格帯の製品に多く、Intel X48 Expressはハイエンドでゴージャスなマザーボードに採用される傾向がある。両者の決定的な違いは、FSB1600MHzをサポートするかどうかで、Intel X48 Expressだけが公式に対応している。しかし、Intel P45 Expressを搭載する、ほとんどのマザーボードが、メーカー独自にFSB1600MHz対応を謳っているため、実質的な差は無いと言っていいだろう。もっとも、FSB1600MHzに対応するCPU、Core 2 Extreme 9770の販売が終わってしまった現在、FSB1600MHzに固執する理由は全くなかったりする。
 また、ATI CrossFireX(Radeonを2枚以上差して描画を高速化する技術)を利用するには、Intel X48 Expressを選択すべきなのだが、対応を公式には謳っていないIntel P45 Expressでもマザーボードメーカーが独自に対応していることが多く、PCI Express x16スロットを2本以上備えるマザーボードなら大抵の場合利用可能だ。

複数枚のビデオカードを使用して描画を高速化する技術「CrossFire X」。チップセットが未対応でも、マザーボードメーカーが独自に対応していることが多い

Core 2でNVIDIA SLIを構築するには?

 では、ATI CrossFireXと同様にNVIDIA SLI(GeForceを2枚以上差して描画を高速化する技術)を利用するには、どうするか。その答えは、チップセットに「nForce 790i Ultra SLI」を搭載するマザーボードを選ぶことだ。しかし、このチップセットを採用するマザーボードは高価なことが多い。

Core 2シリーズでNVIDIA SLIが構築できるマザーボード、XFXの「MB-N790-IUL9」。実売価格で、4万5000円を超える

グラフィックス内蔵チップセットを選ぶ

 ゲームをしない、というのであれば、グラフィックス内蔵チップセットを搭載するマザーボードを選ぶことで、コストを抑えることができる。Intel環境で選べるチップセットは、以下の種類がある。

グラフィックス内蔵チップセット一覧
CPU チップセット 対応FSB DDR2対応 DDR3対応 内蔵GPU
Core 2
シリーズ
Intel G45 Express 13333Hz
max16GB

max8GB
GMA X4500HD
Intel G43 Express 1333MHz
max16GB

max8GB
GMA X4500
Intel G41 Express 1333MHz
max8GB

max4GB
GMA X4500
NVIDIA GeForce 9400 mGPU 1333MHz
max16GB
GeForce 9400
NVIDIA GeForce 9300 mGPU 1333MHz
max16GB
GeForce 9300
Atom
シリーズ
Intel 945GC Express 800MHz
max2GB
× GMA950

 この中でもっともグラフィックスのパフォーマンスが高いのは、GeForce 9400 mGPUだ。軽めのオンラインゲームなら、十分プレイ可能なほどパワフルで、重いゲームをプレイしなければ、これで十分な場合も多い。Intel Gシリーズもインターネット利用くらいは全然問題ないが、ゲームにはまるで向いていないので、そういった用途を考えている場合は、GeForce系のマザーボードを選ぶのが賢明だろう。
 なお、Intel 945GC Expressは、主にAtom向けのチップセットとして使われている。よって、Atomマザーボードを買うと自動的にチップセットも945GC Expressとなる。

GIGABYTEの「GA-GC330UD」は、Atom 330とIntel 945GC Expressを搭載した小さなマザーボード

(次ページへ続く)

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