このページの本文へ

情報漏えい対策とアーカイブが主流へ

メールセキュリティ最前線

2009年04月21日 04時00分更新

文● ネットワークマガジン編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

企業のコミュニケーションに欠かせないツールとなった「電子メール」。しかし、その利用率の高さから、セキュリティ面での課題が浮き彫りになっている。本企画では、情報漏えいとアーカイブという切り口で、最新のメールセキュリティソリューションを紹介していきたい。

 従来、電子メールのセキュリティといえば、ウイルスを検出し、駆除することを意味していた。確かにメールを経由したウイルスの感染は1990年代後半から爆発的に増え、多くのPCの安全性を脅かした。また、ブロードバンドが普及してからは、スパムメールやフィッシングメールが大きな問題となった。特にインターネットのトラフィックの大部分を占めるといわれるスパムメールは、ユーザーを不快させるだけではなく、サーバに負荷をかけ、従業員の生産性を落とし、ウイルス感染の温床ともなってきた。企業はこうした脅威に対して、専用のメールセキュリティ製品で対応してきた。しかし、昨今では単にウイルスやスパムメールを防ぐだけでは十分とはいえなくなってきた。

 必要とされる対策の1つ目は、内部情報が外部に送信されてしまう情報漏えい対策である。情報漏えい=Winnyという図式も成り立っているが、実際は一番身近なメールでの漏えいも多い。外部に送るメールをきちんとチェックすることで、誤送信や意図的な情報漏えいを防ぐことが可能になる。

 対策の2つ目は、コンプライアンス(法令遵守)を実現するための「メールアーカイブ」だ。業務の指示やビジネス情報のやり取りがメールで行なわれるようになった昨今、送受信されたメールを検索可能な形で保存するアーカイブのソリューションに注目が集まっている。過去のメールを容易に取り出すことができるため、外部からの監査や調査の際に役に立つ。

 いずれも共通しているのは、これからは受信メールにのみではなく、送信メールに関してもきちんと管理する体制が必要ということだ。本企画では、こうした情報漏えいとメールアーカイブを実現する製品を見ていきたい。

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中