このページの本文へ

Excel 2007新関数で鮮やか仕事術 第3回

Excel 2007の新関数AVERAGEIF(S)とIFERRORをマスター

2009年04月17日 06時00分更新

文● 中島左知子、ドットPC編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

2003では……
別のセルに条件の分だけデータを用意する

従来のDAVERAGE関数を使った場合

【Excel 2003】 同じ集計に、従来のDAVERAGE関数を使った場合

 たとえ条件がひとつだけでも、条件付きで平均を出すためにはDAVERAGE関数を使わなければならなかった。その際には、条件表の作成が必要だ。

 複数の条件なら、必要な数だけの条件を作成しなければならず、手間がかる。J5セルの数式は「=DAVERAGE(B4:G19,E4,I7:I8)」となり、条件を入力したセルを指定している。

J13セルに入った数式は
=DAVERAGE(B4:G19,G4,I15:J16)

エラーが出たときの値を決定する
【論理関数】 IFERROR関数

書式=
SUMIFS(合計対象範囲,条件範囲1,条件1,[条件範囲2,条件2],…)

たとえば……
会員IDを入力すると、該当ナンバーの会員がいれば名前を表示し、
該当ナンバーの会員がいなければ空白を表示する。


2つの関数で設定していた内容が1つの関数でできる

エラー以外の値を返すIFERROR関数

【Excel 2007】 条件にあてはまるデータがないときに、エラーではなく空白を返すようにIFERROR関数で設定した

 VLOOKUP(ブイルックアップ)関数でデータを抽出する際、抽出するデータがないときは、セルにエラーが表示されてしまう。エラーを非表示にするために、Excel 2003ではIF(イフ)関数にISERROR(アイエスエラー)関数を組み合わせて使っていた。ISERROR関数で判定して、エラーであれば空白を返し、エラーでなければそのままの結果を返すという処理をIF関数で行なう仕組みだ。この2つの関数の役割が1つの関数でできるのがIFERROR(イフエラー)関数だ。

C5セルに入った数式は
=IFERROR(VLOOKUP($C$4,$B$10:$E$21,2,0)"")

 たとえば上の表では、会員IDを入力すると、ゴルフ会員のリストから名前や住所を見つけて表示し、見つからなければ空白を表示している。IFERROR関数の引数の「値」には、VLOOKUP関数を設定している。会員IDを入力したC4セルを検索値として、リストから氏名、住所、TELを抽出する。

 IFERROR関数に戻り、引数の「エラーの場合の値」には、会員IDが見つからなかった場合に表示させる値の空白を表す「""」を入力して数式を作成する。

データがないと空白に

【データがないと空白になる】 VLOOKUP関数の引数「検索値」で指定した会員IDが見つからなかったり空白だったりすると、左の図のように空白が表示される

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ