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電脳コイル・磯監督とセカイカメラ・井口代表が語る、新しい現実

2009年04月24日 16時00分更新

文● 編集部

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電脳コイルの設定で悩まされたのは「ローカルとグローバル」

「街の外では電脳ペットが死んでしまうという設定だったんです」

 企画段階の当時も、精度の高いGPSのデータは公開されていない状態でした。だから「建物そのものをあらわす補助的な情報がある」という設定にしたんですよね。位置情報を作るときに「スプレーでノードを付着させる」という設定にして。

 現実的にそうなっているところもありますよね。実際にRFID(電子タグ)にGPS情報を埋め込んで、駅の構内などに貼り付けられる技術もできはじめてますし。

 「ローカルとグローバル」という設定にもすごく悩んだんですよ。初めは、街の外がドメインの圏外になり「電脳ペットは死んでしまう」という設定だったんです。そこで「圏外なのに生きているペットがいる」という都市伝説を子どもたちが探っていくという。


「現実と仮想が混ざりあったコイル現象が出てくる」

 それ、すごく重要だと思います! ローカルとグローバルということで言えば、セカイカメラの原理について種明かしができます。実はここ東京でお見せしているエアタグは、実際には「石川県金沢市に置いてある」状態なんです。

 そのロケーションを無理やり「東京」にトランスポートして、この場(汐留)でお見せしているんですよ。こうしてローカルとグローバルをいじっているんです。「どこからどこまでがドメインで、リアルで、現実なのか」という現実と仮想が混ざり合った「コイル現象」が出てくるんだなと深い気持ちになりました。

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