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パワポで極める「ビジネス極意」 第8回

経営改革・新サービス企画書――実例で学ぶ「5枚プレゼン」

2009年04月20日 06時00分更新

文● 竹島愼一郎

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【1 情況+判断】
対立の構図を浮き彫りにするのがP(目的)

 幹部社員が新入社員を、そしてその逆を、お互いにどう見ているかを左右で対比させ、社風にどのような影響を及ぼしているかを検証し、総括をした。

Coloring
トリプルコンビネーション+1色で構成

 青色とエンジ色は色合いが離れているが、紫色を中間にして同系色に近い。相性が良い3色のコンビネーションとも、同系色とベージュとのダブルバランスと見ることもできる。


【2 情況+判断】
P(目的)は潜在意識の顕在化

 上記の1枚目を踏まえて現場を回り、聴き取り調査を行ない、代表的な意見を掲げて3点に分類。3つを集合させた総括に取り組むべき課題が浮かび上った。

Design
3つの意見を3段にした

 右側の3つのブロックにそれぞれ3つの意見を入れてあるが、すべて長方形で囲むとデザイン的にきれいではないので、3段重ねのようなデザインにした。


【3 コンセプト+具体案】
V(バリュー)は特殊能力の開眼

 デパートのブティックのように、「入居はしていてもそれぞれ独立採算方式で、それぞれが経営者である」という意識を持つべきだというのがコンセプト。

Design
変化は絵で対比させる

 「ピラミッド型組織」から「ブティック型組織」への変化がこのページのテーマであるが、その違いがよくわかるよう2つの模式図を対比させた。


【4 コンセプト+具体案】
V(バリュー)は新星の発見

 固定化した上下関係ではなく、目的意識によって必要な人材をスカウトして、どこからでもプロジェクトが生まれる、という社内環境作りがコンセプト。

Design
変化していく様を表した4つの図形

 組織を「個々が結びついて、星のような形になるような柔らかな結合体」にすべきだと言うため、円が結合して有機体となる絵を4点描いて順に説明を加えた。


【5 計画】
有言実行を果たすのがA(目標)

 3枚目と4枚目で提示した2つのコンセプトを実行に移すためには、基本的な枠組みと、進行方針といったものが3つ必要になる、ということを表現した。

Design
“空間感”を醸し出す工夫

 「5枚プレゼン」ではスペースに余裕を持たせるため、四角形で囲むのを避ける。ここでも二重括弧に入れたり、上下に点線をつけたりといった工夫を施した。


作成ポイント
細長い帯を上下に整列させる

グラデーションの帯

完成イメージ

 こうした細長い帯を重なることなく並べるのは手作業ではほとんど不可能なので、5本の帯なら高さが5倍の四角形を横にダミーで作り、この上下の範囲を利用して「上下に整列」という操作を行なう。

 この例のように、帯の左右の幅を上にいくほど短くし、交互に色合いを変えるときれいに見える。


1 四角形を横に長く描いてダブルクリックし、[書式]タブの[サイズ] で[図形の高さ]の値を0.24cmに設定する。

2 横長の四角形を[Shift]+[Ctrl]キーを押しながら上にドラッグを繰り返し、だいたいの位置に5本の帯を作り、上にいくほど横幅を短いものにする。

3 一番上の四角形を[Shift]+[Ctrl]キーを押しながら左横にドラッグしてコピーを作って横幅を縮め、[図形の高さ]の値を0.24cm×5=1.2cmに設定する(図形は下に長くなる)。

4 3で作った四角形と一番上の四角形は上のラインが揃っているので、2つの四角形をクリックして選択し、右クリックをして[グループ化]→[グループ化]をクリックする。

5 グループ化した図形と右側の一番下の図形を選択して[図形描画]→[配置]をクリックして[配置]→[下揃え]をクリックする。

6 グループ化された図形を選択し、今度は[グループ解除]にしたあと、5つの四角形を選択して[配置]→[上下に整列]をクリックする。


上記の操作解説は「PowerPoint 2007」をもとにしています。PowerPoint 2003以前をご使用の方は、該当するバージョンの機能にしたがって操作してください。

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