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AntecのPCケース「P183」の完成度に心酔!

2009年04月09日 17時00分更新

文● 近江 忠

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Antecの新電源「CP-850」にも対応

 「P18x」シリーズはすでに熟成期に入りつつある。ある意味、バグつぶしとも言える細かな改良が施されたのが「P183」とも言える。一方で、攻めの姿勢も忘れていないのがこのモデルだ。象徴的なのが、同社から新たに登場した電源ユニット「CP-850」(850W)への対応である。
 同電源はATX規格をあえて無視することにより、スペース的にムリすることなく2枚のPCB基板を採用し、冷却性能が高い設計が特徴の製品。サイズ175(W)×201(D)×119(H)mmとATX電源と比べると1.5倍ほどの大きさで、電源ケースの外部に120㎜角ファンのPWMファン(390rpm~2600rpm)を装備するという、ちょっと変わった仕様となっている。この電源を装着できるのは今回の「P183」のほか、「Twelve-Hundred」や「P193」。今後登場する同社の新型ケースにも対応するという。
 規格違いの「CP-850」には専用の取り付けパネル(下写真)を1枚用意することにより対応する。従来の「P18x」シリーズでは電源ユニットを覆うようなフレームが用意されており、それにより動作時のビビリなどを抑える方式であったが、今回はそのフレームは姿を消し、他社製品でよく見かける4点でのネジ固定方式に変更された。

今回、「P183」の登場と同時に発売となった「CP-850」。ATX規格を無視することにより、冷却性能が高いよう設計されている。独立した+12V出力が4系統で、80PLUSにも対応している

左が「CP-850」、右がATX規格の電源。高さが大きく異なるのがわかる

 さて、規格外の電源ユニットを装備できるという、いささか変化球ともいうべき方向で市場を攻めてきているのであるが、魅力的なのがこの製品の値段だ。通常、この容量クラスの電源ユニットの値段というと2万円半ばから高いものでは4万円前後までというのが一般的だ。しかし、今回登場した「CP-850」のお値段は1万7000円前後とかなり安い。安価にハイエンドPCの環境を取りそろえたいと願うユーザーにとっては魅力のあるものとなっている。選択肢としては大いに“アリ”と言うべきだろう。

左がATX規格の電源を接続する場合、右が「CP-850」を接続する場合。変換用のパネルを1枚噛ますことで対応する

電源を置いてみると、その差がよくわかる

幅広いユーザーに対応する
優秀なPCケース

 PCケースは、CPUやマザーボードに比べれば、買い換える頻度が異なる。下手をすれば5年10年と利用する場合もある。ゆえに使い勝手の良い、飽きの来ないものを選びたい。そう考えると、今回紹介した「P183」は完成度も高く、実売2万2000円前後とPCケースの中ではミドルレンジに位置する製品で、コストパフォーマンスも十分と言える。
 さらに、同時に登場した850W電源「CP-850」も、規格外で他のPCケースに流用しにくいという1点を除けば、非常に時代の要求に合致した、こちらもまたコストパフォーマンスの非常に優れた製品だろう。
 飽くなき改良と従来の壁を破る新たな挑戦――Antecは今、他社とは異なる新たな境地に突入したと言ってもいいのかも知れない。

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