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スリムデザインと多機能を両立「Colorio PX-601F」

2009年04月02日 18時00分更新

文● 柴田文彦

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PX-601F 【SPEC】
開発元●セイコーエプソン 販売元●エプソン販売 価格●オープンプライス(実売価格:3万円前後)
http://www.epson.jp/

印刷解像度●5760×1440dpi インターフェース●USB 2.0、100Base-T、IEEE802.11 b/g 対応システム●Mac OS X 10.3.9以上(Leopard対応) 本体サイズ●幅461×奥行き346×高さ236mm 重量●8.3kg

【COMMENT】スキャナー部の目立たないスリムなデザイン、かつピアノブラック仕上げでありながら、ファクスまで内蔵する意外性が魅力。



AV機器を思わせるピアノブラックな外観

 「PX-601F」は、プリンター/スキャナー/コピーといった一般的な複合機の機能にファクスの送受信機能を加えた多機能A4インクジェット複合機だ。有線だけでなく無線LAN接続にも対応しており、設置場所を選ばず複数のマシンから利用できる。

 スキャナーには、30枚までセットできるADF(自動原稿送り装置)を搭載。給紙は背面のみだが、普通紙で最大120枚、ハガキサイズで最大50枚をセット可能だ。

 本体のフロント面に垂直に収納される操作パネルは、4段階に角度が調整できる。本体をどのような高さのテーブルに設置しても、使いやすい位置に合わせられる。

フロントパネル

操作パネルには、2.5インチのカラー液晶が埋め込まれている。「仕上がりView」は、メモリーカードから印刷する際、液晶モニター上で補正具合を確認するボタンだ

前面にある操作パネルは、畳んだ状態を含めて全4段階で固定できる。途中の角度でもしっかりと固定され、ボタン操作でたわむことがない

 印刷品質は「きれい」と「標準」という2つのモードが用意されている。文字印刷では大きく変わらないが、画像は「きれい」モードを使用すると明らかに高解像度/品質になる。

写真印刷

400%拡大でスキャンした写真印刷。全体的に控えめな色調ながら、メリハリのあるクッキリとした画質を実現。シャドウ部でのつぶれも少なく、ハイライト部の微妙な濃淡も再現している

テキスト

400%拡大でスキャンしたテキスト。顔料インクの特性を生かし、高い黒文字品質を実現。インクの飛び散りは見られず、横方向へのしみ出しもわずかだ。正確な輪郭形状でコントラストの高い文字を再現する

 ヘッドの解像度は5760×1440dpiと十分に高く、さらに1.5plから11plの範囲でインク滴量を変化させる技術「MSDT」を採用するため表現力は高い。また、RAW現像も可能な写真プリントソフト「E-Photo」が付属しており、色調/赤目補正だけでなく簡単なレタッチを施した写真を印刷できる。

E-Photo

付属するソフト「E-Photo」はRAW現像に対応するほか、画像のレタッチも可能だ。機能数は少ないが、簡単な操作で実行できるので初心者も安心だろう

 目新しい機能やPCファクスは備えていないが、通常機能は網羅しており、価格もそこそこ。本体カラーにブラックを採用したデザインも及第点だ。悪くはない優等生的な選択肢だが、これといった訴求力がない点が残念に思える。

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