予想外の展開を見せたインドネシア産 vs 国産エボルタ!
次に中堅グループの三洋、パナソニック、そして注目のパナソニック製のエボルタ乾電池。「ええっ! エボルタが中堅なのっ!?」という驚きの結果になった。
三洋は1回目の使用後、最も高い電圧まで回復を見せるが、それ以上に使用後のダメージが大きかった。10時間の時点では、ギリギリ終止電圧の1.8Vを割らずになんとか中堅グループに滑り込んだといった感じだ。とはいえ、他の2社が11時間半で1.6Vを割ってしまったが、ここでも踏ん張りを見せ、終止電圧後でも電圧をキープし続けようとする健気な電池だ。しかし、残念ながら10時間32分で1.8Vの終止電圧を迎える。今回のエントリーでは、他の電池がすべて国産(DURACELL除く)にもかかわらず、インドネシア産で当ててきた三洋だが、結果を見ると生産国では性能を見切れないということが分かる。
富士通R SPECも、三洋同様に10時間でギリギリ終止電圧を割らずに済んだが、その後急速に体力を消耗し、三洋の30秒差で10時間32分30秒でアウト! しかし、実験は豆電球という比較的小電流の負荷だったため、同社のワイドレンジ対応のG PLUSに比べ性能を発揮したようだ。
パナソニックのアルカリ電池は、休息後の電圧を三洋とほぼ同じぐらいまで回復するが、使用後のヘタリの少なさが特徴的。前半2時間までは同社のエボルタを凌駕する勢いだが、中盤から急速にヘタリ出し、10時間36分30秒の時点で終止電圧を割る。
予想外の結果を見せたパナソニックのエボルタは、他の2社が上限と下限の振れ幅が大きくなっているにもかかわらず、7時間を過ぎるまで1回目と同様の回復力。さらに、使用にも耐え常に高い電圧をキープしているが、後半で急速にスタミナがなくなるという感じだ。終止電圧を切ったのは10時間38分30秒だが、常に回復後は高い電圧をキープし続けたという体力は、上位グループの結果をも上回るものだった。オキシライド電池の性能にインパクトがあったため、同じ金青のデザインをしたエボルタも「結構イケる気がした」が、気がしただけで終わってしまったのは残念だ。次回の連続使用実験に期待したい!
混戦の上位グループは、三菱、マクセル、東芝、そして富士通D RANGE!
富士通の最高ランクD RANGEは、11時間のところでギリギリ1.8Vを割らずに持ちこたえたが、次回の点灯時にあえなく終止電圧割れとなり、11時間32分30秒でダウン。
マクセルは、7時間以降の後半で他社に比べて高い電圧まで回復するも富士通D RANGEと同タイムで終止電圧を割る。
最も特徴的なのは東芝だ。5時間を越えたあたりから下限の電圧が一気に下がり出すが、9時間~11時間にかけての底力で、他社の電圧が落ちるのをグッと堪え、最終的にはマクセルや富士通より1分長い11時間33分30秒で寿命となった。
有名電池メーカーで一番長生きだったのは11時間39分まで耐え切った三菱! とはいえ、2位以下とは5~6分差しかなく、僅差での1位。とくに、終止電圧を下回った12時間以降の東芝との体力勝負は、いずれも己に鞭打ってパワーを搾り出すという様相で、最後に踏ん張りが利くという感じだ。
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