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痛車でラリー! メロンブックスランサーの挑戦! 第1回

メロンブックスのラリーカーがついにお披露目!【動画あり】

2009年03月27日 20時00分更新

文● 河村椎祐

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いよいよメロン号に生まれ変わる瞬間!

 カラーリングデザインと施工作業は、奈良にある競技車専門のデザインファクトリー「T.S.Craft」。ちなみに痛車を本格的にデザインした経験は、昨年のシティが最初だという。コ・ドライバーとして選手権に出場するとともに、メロンブックス・チームのプロデュースを担当する中村信博選手によると、

昨年のシティのデザインは、痛車乗りとモータースポーツファン、双方から非常に好評でしたが、それはT.S.Craftさんの競技車へのデザインセンスが抜群だったから。昨年のシティでは、施工が終了した段階ではどこか中途半端な印象があったんですが、そこに後からスポンサーステッカーを貼り付けていくと、途端に見栄えが良くなったんです。つまり、後でスポンサーステッカーを貼り付けることを前提にデザインされていて、いうなれば施工終了の段階ではまだ未完成の状態だったんですね。このバランス感覚は、長年競技車のデザインを手がけてきたT.S.Craftさんだからこそだと思います

 とのこと。これは期待できる!

奈良市内にファクトリーを構える「T.S.Craft」。代表の角氏が一人で切り盛りしているショップだが、これまでに数多くの競技車のデザインを手がけ、モータースポーツの世界では全国的にも知られた存在。この取材の時もランサーの施工を手がけるとともに、翌日の出張施工の準備を平行して進めていた

壁には、これまでに施工してきたマシンの数々が誇らしげに掲げられていた

 ファクトリーに運び込まれたランサーは、まず各部を洗いあげて砂や埃をしっかりと落とした。同時にデザイン画をベースにPC上で細かな修正を施し、データを専用プリンターに落として1枚1枚ステッカーを印刷していく。

 続いてボディに施したマーキングに沿って各ステッカーを貼り付けていくが、キャラステッカーの表面に凹凸が浮かび上がらないようにするため、バイナルシートはキャラステッカーのアウトラインに沿ってキッチリとカットすることになった。非常に根気のいる作業だが、そうすることで完成したときの見栄えに圧倒的な差が生まれるのだ。

ベースとなるデザイン画。実車とは違ってランサーエボ8で作られている。ボンネットを中心に細かな違いがあるので、その辺は実車を見て対応していく

バイナル用に用意されたシートはViewcal。モータースポーツの現場では一般的なシートで、角氏によると「長年使って色調が実感として判っているので、デザインや施工のときに完成像が想像しやすい」のだとか。ちなみにキャラクターなどの印刷部分には3Mのシートを使用する

奥で稼動しているローランドの専用プリンター。折りしも、ルーフ上部に貼り付けるキャラステッカーが完成間近

完成したキャラステッカーには、透明のUVカットシートでラミネート加工を施す

施工前にはドアの内張りを剥がし、ドアノブを外しておく。今回はドアノブにもステッカリングを施す

まずはボディ表面を霧吹きで湿らせておく。細かく修正が効くとともに、乾燥すればボディとの密着度が向上する

マーキングに沿ってバイナルシートを置き、全体のバランスを見ながら位置を修正する

ボディとシートのあいだの水分を抜くようにヘラを動かす。ドアとフェンダーの隙間は特に剥がれやすいので、ここは特に念入りに押し込んでいく

ドライヤーも併用しつつ、細かい部分までしっかりと

ボンネットの裏側は剥がれやすいので、少し巻き込みを作っておく

デザイン画ではダクトの後ろに貼る予定だったロゴを、実車ではダクトの前方に貼ることにした。メジャーで測って、きっちりとセンターを出す

バイナルシートを貼り終えると、実際にボディの上にキャラステッカーを置いて完成図を想像してみる

ボンネット上部にはダクトが開いており、この部分は特に念入りに作業する必要がありそうだ

キャラ貼り込みが終わったボディサイド。あとは余分なところをカットして、フェンダーの縁の部分を処理していく

(次のページへ続く)

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