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SUPER GTに痛車が参戦! 初音ミクZ4密着レポート 第22回

初音ミクZ4、第1戦はトラブルもなく見事完走!

2009年03月23日 23時30分更新

文● 末岡大祐/Webアキバ編集部 写真/加藤智充、編集部

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危なげなく余裕の完走!

 先に走っていた田ヶ原選手から滑りやすい場所などを教えられていたためか、菊地選手は問題のない走りでベストタイムを連発。その間にも他のマシンはクラッシュやトラブルで沈み、気がついたらなんとGT300クラス21台中15位にまで浮上していた。そして、ファイナルラップ直前の69周目にダメ押しのベストタイム「1分50秒848」をマークし、70周でチェッカーを受けた。結果はクラス順位15位、総合順位で30位であった。

 これまでの戦いがウソのようにメカニカルトラブルが起きなかった初音ミクZ4。予選で起きたマイナートラブルも、メカニックが夜遅くまで調整し、決勝では無傷で走りきった。ドライバーも安心して命を預けて走っているかのように見えた。あとは絶対的なパワー不足をどうするか。パッと見ても、コーナーの出口でグングン引き離されてしまっている。ストレートでは20km/hほどトップスピードに差がついているように見える。コーナリングではカローラアクシオなどを煽れるほどのパフォーマンスを見せているだけに、このパワー不足は早急に解決する必要があるだろう。星名代表によれば「マシンの方向性は決まっている」とのこと。今は無理だが、シーズン中の早いうちに、エンジンに関する対策を行なうという。ポルシェに匹敵する直線番長になるように期待したい。

 次戦、第2戦鈴鹿サーキットは4月18~19日。きっと今度は嘆願書ナシで決勝に進出してくれるに違いない。ファンのみなさんも、応援しに行こう! ちなみに、第2戦はバイクレースと併催なので、2輪好きにも4輪好きにも楽しめるイベントになるだろう。

チームのコメント

星名代表:まだ他のマシンとのタイム差があるのが、悔しいですね。ですが、今のところのマシン作りのコンセプトは「安全に壊れないように」なので、しばらくは苦しい戦いが続くと思います。去年よりもピットからの指示をこまめにしたり、メカニックとの連携など、チームワークに重点を置いたのですが、その結果がノントラブルで完走に繋がったのだと思います。鈴鹿までは時間もないので、どこまでできるかわかりませんが、今回よりもさらに良い結果を目指します!


鈴木監督:結果だけ言うと本当に良かったと思います。しかし、完走はできましたが、手放しで喜ぶワケにもいかないのが現状です。トラブルなしで走りきりましたが、様々な課題も見えてきました。やはり、パワー不足をなんとかしないといけません。岡山から第3戦の富士スピードウェイまでは連戦なので、大幅なテコ入れができませんが、それでも一歩一歩確実に前進し、一段一段階段を上って行きたいと思っています。次戦こそはきちんと予選を通過して、ファンのみなさんに変な緊張感を与えないようにしたいですね(笑)


菊地選手:コーナーが多い岡山国際サーキットで、ヘビーウェットのため、全体的に速度が遅かったのと、ADVANさんのレインタイヤがかなり良い仕事をしてくれたのが今回の結果でしょうね。ドライよりもウェットのほうが相性いいかもしれません。GT300のトップ集団とコーナリング速度は変わらないんですよ。アクセル開けると離されちゃいますけど。コーナリングが良くてバランスが良いマシンだということが改めて証明できたと思います。次戦まで時間もないので、大きなことはできないと思いますが、最高の仕事ができるように頑張りますので、応援しに来てください! 待ってます!


田ヶ原選手:毎度毎度、予選落ちでスイマセン! スピンの件はマジでスイマセン。2回とも完全に自分のシフトミスです。Hパターンじゃなければ……って言い訳ですけど(笑) とにかく今回はリスクを負わずに、菊地選手にバトンを渡すことが僕の仕事だったんで、そのことを忘れないように走りましたね。次に繋げるレースをしようと心がけていました。僕が乗ってたときは雨がスゴくてヘビーウェットだったので、オーバーステアがひどくて。雨が上がれば結構良い動きをしてたんですけどね~。今回、ノントラブルで完走できたことで、データ取りもしっかりできたと思います。でも我々も遊びでやってるワケじゃないので、ガンガン抜かれるのはやっぱり悔しいですよ。今はこの悔しさを貯めて、いつか爆発させるときが来たら逆襲しますんで。ライバルたちをミックミクにしてやりますよ!(笑) ファンの方、個人スポンサーの方、しばしお待ちを!

(次のページへ続く)

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