MMS、Voice Memo、検索で「ケータイとして」N95に追いついた
ソフトバンクの他のユーザーとSMSをやりとりしていると、急に相手から「届かない」と言われることがある。SMSに写真を添付して送ろうとすると、現在の所、iPhoneでは受信できず、テキスト部分も未達になってしまうのだ。
これはiPhoneがMMSに対応していなかったから。今回のiPhone OS 3.0では、iPhoneもMMSに対応し、SMSに写真だけでなく、アドレス帳のコンタクト、音声、マップのロケーション情報が送りあえるようになった。iPhoneユーザー間ではキチンとやりとりが可能だろうが、現在の所ソフトバンクの他のケータイとの間でMMSに対応するかは分からない。
iPhone OS 3.0で追加された新しいアプリは2つ。ボイスメモと検索だ。
ボイスメモはこれまでもApp Storeを通じて様々な音声録音のアプリが登場していたが、MMSで音声の送信に対応する以上、Appleが純正のボイスメモアプリを作ることは合点がいく。画面には大きなコンデンサーマイクとアナログのVUメーターが表示され、録音中は画面上部が赤く点滅する。ちなみに通話中は緑の点滅をする仕掛けになっていた。そして録音したファイルは簡単な編集にも対応する。
検索は、既存のアドレス帳に加えて、メール、カレンダー、メモ、iPodの各アプリでも検索ができるようになった。特にメールの検索は、端末内だけでなく、IMAPサーバー上のメールに対しても検索をかけてくれるため、過去のメールにあった住所やメモ書きも見つけ出すことができる。
またばらばらの検索だけでなく、端末内の横断検索にも対応した。 検索スクリーンはホームスクリーンの一番左端に配置され、センターボタンやホームスクリーンのページめくりで呼び出すことができる。 Macではおなじみの「Spotlight」というネーミングが先般のプレゼンテーションで使われていたが、アイテムのジャンル別に分類されて結果が表示され、それをいつでも呼び出せる点は、iPhoneを使いこなしていく上で便利だろう。
これらの対応は大変楽しみなものだ。しかし、今回強化された機能は僕がiPhoneの前にソフトバンク用として使っていたX02NK(Nokia N95)に追いついたと言うべきかもしれない。N95はMMSに対応してキチンと他のソフトバンクユーザーとのやりとりが出来ていたし、ボイスメモや端末内検索を備えていたからだ。
もちろんiPhoneは今までのケータイやスマートフォントは全く違う素晴らしい操作性やApp Storeなどのプラットホームの性質を持つ端末であった。今回のiPhone 3.0で、既存のケータイやスマートフォンがスタンダードに対応していた機能を網羅することで、また1つ、iPhoneの見方が変わっていくことになる。
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