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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第65回

iPhone OS 3.0で見えたモバイル・ハブ戦略

2009年03月21日 13時30分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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強化されるテキスト入力・編集

 iPhone OS 3.0では、100もの新機能が追加されるとうたわれている。この中で多くのユーザーに喜ばれそうなのが、カット、コピー&ペーストへの対応だ。

いよいよコピペにも対応。ケータイでできて、iPhoneでできないことがなくなってきた。メール本文にウェブサイトのテキストをコピーするなど幅広い使い方が可能になる

 パソコンでは慣れた操作となったコピー&ペーストは、テキスト編集を行う上では非常に重宝する機能である。これはメールなどで文字を大量に扱うケータイの上でも、自然に活用していた編集機能だった。

 例えばケータイのメモ機能に書いておいた覚え書きをメール送ろうとしたときや、今見ているケータイサイトのURLを友人に送ってシェアしようとしたときなど、機能をまたいでテキストを編集する場面は、ケータイを使いこなしていく上では頻繁に登場する。

 iPhoneでは、例えばWebでみたレストランの情報をシェアしたいときや、本文の住所部分をコピー&ペーストして友人に送る時、短期記憶以外に方法がなかった。相手もiPhoneの場合は、Safariから見ているページのURLをメールで送信する事もできるが、相手がケータイの場合うまく見える保証はない。あるいはSMSでもらった内容を他の友人にメールで送ろうとすると、やはり短期記憶が勝負だ。

 今回搭載されるテキスト編集機能は、とてもシンプルで使いやすい操作性だ。文字列をダブルタップしてポップアップする「Cut Copy Paste」のボタンをタッチするだけだ。左右のバーをスライドして動かせば選択領域も簡単に指定できる。Safariでは文章のブロックごとコピーすることもでき、これらをSMSやメール、メモに貼り付けて使える。

 コピーできるのはテキストだけでなく写真も、である。今まで1枚ずつしかメール添付できなかったiPhoneでの写真付きメールは、フォトライブラリから1度に何枚も選択して添付できるようになった。

 またSafari以外のテキスト編集では登場しなかった横長に構えた幅が広いキーボードの利用は、メール、メモ、SMSなどの他のアプリでも使えるようになった。コピー&ペーストと大きなキーボードで、iPhoneはよりテキスト編集能力を高めることに成功している。

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