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ニフティのモバイルWiMAX戦略を聞く

2009年03月18日 11時00分更新

文● 小林 久/トレンド編集部

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会社と同じ環境を外でも、が変革を生む


── 消費電力に関してはいかがでしょうか。

 仕組みは無線LANと大きく変わらないため、現在のノートで無線LANを使うのと大きな違いはないと考えています。


── WiMAXを利用したサービスやコンテンツに関してはどうでしょうか?

 ブロードバンドが普及する中、高速な転送速度を想定したコンテンツが増えています。こういったリッチコンテンツを外出先でも使いたい──それが、モバイルWiMAXのようなサービスへのニーズの源泉になるのだろうなと考えています。会社や自宅で使っているのと同じ環境が外出先でも実現できる。そうすれば、会社の営みが変わり、サイクルが変わる。そこに新たな市場が形成されます。ノートパソコンやUMPCのマーケットの広がりが、それを加速するかもしれない。

 モバイル通信に関しては、選任チームを置いてどういうことができそうかと検討している最中です。@niftyとして、モバイルに特化したコンテンツは提供していませんが、WIMAXをきっかけにして何か始められないかと考えています。すぐに思い付くのは、地図を利用したサービスですが、みんなが最初に考えるので、競争としては激しくなる分野でしょう。違う切り口のサービスが必要です。

みんなでつくるUQ WiMAX


── 今後回線のバリエーションが増えてくれば、複数の回線から最も条件のいいものを選択して接続できるソフトへのニーズが高まるでしょう。接続の管理から、コンテンツのサジェスチョンまで一貫した環境で出すようなソフトの開発に興味はありますか?

 今後モバイルWiMAXや、WILLCOM CORE、LTEといった「品揃え」が増えると、これらをトータルにマネージメントするソフトが必要になってくるだろうなとは思っています。しかしそれにコンテンツまで載せるかどうかまでは分かりません。

 極端な話をすると、コンテンツは@niftyユーザー以外にも使ってもらいたい。足回りまで束縛されてしまうと厳しい部分があります。そのバランスをどう取っていくかが難しいところですね。


── 普及のタイミングであるという現状を利用してみるというのも面白いかもしれません。地図上に喫茶店や打ち合わせスペースなど、モバイルが可能な場所の情報と一緒に転送速度を書き込んでいくようなサービスはどうでしょう?

 現状はテストマーケティング的に、いろいろな情報を収集して、ウェブサービスとしてどう展開していくかを考えているところです。「みんなでつくるUQ WiMAX」(関連サイト)といったサービスもありますが、こういったサービスエリアが広がっている時期だから楽しいところかもしれませんね。

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