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ニフティのモバイルWiMAX戦略を聞く

2009年03月18日 11時00分更新

文● 小林 久/トレンド編集部

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早ければゴールデンウィーク明け? WiMAX搭載パソコン


── 早々に内蔵パソコンが登場してくるという話もあります。

 内蔵パソコンが出てきたり、必須なスペックとして捉えられるようになると、普及は加速していくでしょう。富士通など、WiMAX内蔵モデルを出すメーカーともうまくコラボレーションしていきたい。まずは、露出競争になると思うんですが。ダイヤルアップの時代の接続ツールのように、ユーザーが気軽に始められる仕組みを用意していきたいと考えています。一回契約してしまえば、次は通信品質や料金プランをどうするか、という話になってくると思います。

WiMAX対応の無線LANモジュール「Intel WiMAX/WiFi Link 5350」。サイズはWiFi版と同じようだ。日本で搭載パソコンが登場するのはいつだろう?

── モバイルWiMAXの本格的な普及はいつごろになると考えていますか?

 2010~11年ごろになると予想しています。装置が普及するまでにはそのぐらいかかるでしょうね。まずは先進的なユーザーが外付けタイプの機器を探していって、2009~10年の間に行き渡る。そんなイメージです。Wi-Fiはすでにさまざまな機器に載っていますが、これらがWiMAXにも対応してくると、ブレイクするという可能性はあると思います。


── WiMAXは、無線LANのアンテナが共用できるなど、パソコンとの親和性が高い部分がありますから、予想以上に早く普及するということも考えられますね。

 料金プランとして、まだ国内で実現できていないものに、デイリーの接続プランがあります。米国のSprintでは、2000円程度と若干高価ですが、デイリーのプランがあります。WiMAX搭載機器が増えてくれば、そういうビジネスモデルもあり得ると思います。もっとも米国の場合、フリースポットが山のようにあるので、こういったインフラと戦っている部分はあります。一方で日本人はよりセキュリティーを重視しているので、WiMAXのようなモバイル回線を利用したサービスの需要が高いかもしれません。

UQ WiMAXの基地局とアンテナ


── 10Mbpsでの接続を謳うUQ WiMAXですが、編集部の実測では、駅の近くの屋外では、1~3Mbpsの間程度というケースが多いようです(関連記事)。速度に関してはどういう印象を持たれていますか?

 電波の状態でかなり変わってきますが、大森のオフィスの場合、窓際なら状態が悪くても2Mぐらいは出ていますね。10Mを超える速度が出るケースもあります。5本のアンテナのうち1本でも捕まえていれば、1.5~2Mbps程度の速度は出ます。ただし、窓際や開けている場所ならいいというわけではなく、ビル内でも3~4Mbps程度の速度が出たりと、条件が読めない面はあります。指向性が高いので、アンテナの向きにも大きく左右されるようです。

 直進性の高いのにはいい面も悪い面もある気がしますね。UQ WiMAXのアンテナは高所から地上に向けて設置されているようですが、ビル陰に入ると接続が難しかったりもするようです。

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