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三角定規を立体デザインにするだけでこんなに便利

欧州vs.日本 定規はデザインか、それとも高機能か

2009年03月12日 06時00分更新

文● 行正和義

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その高機能っぷりが日本的
中綴じもできる最強定規

 さて、前ページで紹介した3L Griffitがシンプルなデザインと実用性を両立した非常にヨーロッパ的な製品だとすると、続いて紹介する製品は、その高機能さでも見た目でもさらにネーミングでも、日本的としか言いようがない。それがMAXの「ナカトジ~ル」である。

ナカトジ~ル

MAXの「ナカトジ~ル」(399円)。ただの定規に見えて、5つの機能を持つ

 まず直線部の反対側は波状になっており、手軽に波線が描ける。1cm間隔で開けられた小孔は同じ円を書くためのもの。さらに定規の端には分度器とルーペまで付くという多芸っぷりだ。

一瞬何の役に立つのかわかりにくいが、1cm置きに用意された穴は円を書くのに用いる。定規の片方には分度器とルーペ機能が用意されている

 とはいえ一番肝心な機能は製品名からわかるように中綴じ機能である。分度器の反対側に青い樹脂部があり、ステープラー(ホチキス)の下側(針を受ける側)が用意されている。さらに定規の上側には紙を挟み込めるようになっている。A3などの用紙の中央を挟み込み、一般的なホチキスを開いて上側(針を出す部分)を定規上側のガイドに合わせて押しつけると中綴じ製本ができるという仕組みだ。

ナカトジ~ルで中綴じする

ナカトジ~ルで中綴じする。ホチキスは一般的なものでOKで、開いた状態で押しつけることで留められる

 ちなみに数枚の紙を2つ折りにして冊子を作るのに、一番手っ取り早いのは袋綴じと呼ばれる方法だろう。紙の片面にページを順番に印刷し、印刷した面を外側にして2つ折りして重ね、ホッチキスで留める。でも袋綴じでは紙の片方の面しか使わないため、できた冊子がかさばって美しくないし、紙の枚数ももったいない。

 その点、中綴じ製本は両面印刷が可能なプリンターが必要だが(もちろん手動で両面印刷してもいい)、市販の雑誌のようにスマートな冊子が作れる。できた冊子がスマートであれば、中身の資料に対するウケが良くなることも期待できる。

中綴じでの印刷設定はプリンタドライバで行なう

中綴じで冊子を作る場合、両面印刷が必要であり、また印刷の順番もページ数どおりではいけない。両面印刷に対応したプリンタであれば、通常ドライバ側で袋綴じ用の印刷設定が用意されている

 実は中綴じ製本には、アーム部が極端に長くなった専用ホチキスも存在するのだが、一般的なオフィスワーカーにとっては頻繁に使う必要はないだろうし、買ったところで場所も食ってしまう。手軽に中綴じ製本ができて、普通の定規としても使えるナカトジ~ルは机の引き出しに1つ入れておいて損がないはずだ。

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