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【2007 CeBIT Vol.2】シャープ欧州法人CEO、太陽電池付き“AQUOS”の提案に苦笑

2007年03月15日 18時34分更新

文● 編集部 小林久

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シャープ(株)のヨーロッパ法人Sharp Electronics Europa社は14日(現地時間)、ドイツ・ハノーバーで開催中の“CeBIT 2007”の会場で、新製品発表と同社のヨーロッパ戦略に関する記者説明会を開催した。

Sharp Europe CEO
Sharp Europeの事業戦略について説明するCEOのハンス・クライス氏

注力分野として、太陽電池、コピー機、液晶テレビの3つが掲げられた。このうち液晶テレビ事業に関して強調されたのが“Quality Segment”と呼ばれる、高画質/高付加価値製品への取り組みだ。

国内では、2月に毎秒120フレームの“倍速技術”を搭載した“AQUOS R”シリーズ(42~65Vインチ)が発表されている(関連記事)。同社は、これと同等性能の製品をヨーロッパ市場向けにも展開する。ただし、ヨーロッパで普及しているPAL規格のフレーム数は毎秒50コマのため、ヨーロッパ向け製品のフレームレートは毎秒100コマとなる。

欧州や北米では、40インチ以上の大画面テレビでは、プラズマ方式が強いが、大画面で高画質な液晶テレビの投入で、その牙城を崩したいという意図をシャープは持っている。AQUOSシリーズはすでに累計1000万台を世界で販売しているが、3年以内にヨーロッパでも同等の販売台数を達成するという抱負も説明会で語られた。

CeBITの会場内に設けられた展示スペースでは、2007 International CESの会場で発表された108インチAQUOSも公開される予定だ。亀山第2工場で生産された108インチAQUOSは現在世界に3台あるというが、その1台がヨーロッパ市場で披露される。価格や発売時期の情報に関しては、今回も明かされなかった。

なお、国内市場では販売されてない160GB HDD内蔵型の製品“HD1E”シリーズも発表となった。画質に関しては、AQUOS Rシリーズと同等で、3000:1のコントラスト比、輝度450cd/m2、応答速度4ms、4波長バックライト使用、1080p対応となっている。



AQUOS HD1Eシリーズ
AQUOS HD1Eシリーズ

なお、会見終了後の質疑応答では出席した記者から「太陽電池を大型テレビに載せたら消費電力を抑えられるのではないか?」と冗談交じりの質問も飛び出した。会見に出席したSharp Europa CEOのハンス・クライス(Hans Kleis)氏はこの質問に対して「自動車では、すでに太陽電池を搭載したものもあり、技術的には可能だが……」と少々苦笑しながら回答。そんな一幕もあった。

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