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【2007年年頭挨拶ニュースリリース】(株)アドバンテスト代表取締役社長 丸山利雄氏

2007年01月05日 19時38分更新

文● 編集部

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社員向け年頭訓示(要旨)

『BPRの深耕と展開』

 新年明けましておめでとうございます。
 日本では、昨年9月、5年と5ヶ月に渡る小泉内閣に替わり、活力とチャンスと優しさに満ちた国へ「美しい国づくり内閣」として安倍内閣が発足し、2025年までを視野に入れた技術革新の戦略指針「イノベーション25」構想が安倍内閣所信表明演説の中で発表されました。当社も新内閣発足とともにイノベーションの創造に向け新しいものにどんどん挑戦していきたいと思います。
 さて、当社を取り巻く半導体市場は、業界再編も一段落し、DRAMやフラッシュメモリ市場のさらなる成長やその他のデジタル家電製品、自動車向けデバイスの一層の多機能化により非メモリデバイス市場の成長などにも期待が持てます。さらに、2008年のオリンピック・イヤーに向けたデバイスメーカーの設備投資増加も予測され、2007年以降の当社成長シナリオの条件として、しっかり整ってきていると思われます。
 このような状況のなかで、2008年度を最終年度とし、2005年10月にスタートさせた全社運動「Activate21」を確実に達成させるための重点課題についてお話します。

【ものづくり改革の全社展開でQCDの再考を!】
 当社は、ものづくりの会社です。ものづくり企業における競争力実現の要素として古くから言われる「Q(品質)、C(コスト)、D(出荷)」がありますが、作る商品が変化しても、マーケットの変化が早くなったとしても、ものづくりの評価指標としてのQCDの重要さを再認識させられることが多くあります。2007年は、これまで行ってきた後補充生産のさらなる拡大を目指す中で、開発部門におけるQCDを徹底して探求させたいと思います。
 まず、品質について述べますと、設計時に採用した部品が原因となる市場に出してからの品質問題は、企業に莫大な損失をもたらします。後補充生産方式を十分に考慮し、設計の工夫や設計の段階で採用される部品の品質に注意していただきたいと思います。
 次に、コストですが、これは今後会社が生き残るための最も重要なファクタだと考えます。既存製品の改良時や新製品開発時の原価企画導入をさらに徹底して考えていただきたいと思います。
 最後に開発部門における納期は、開発期間の短縮とTime To Marketのための高度なマーケティングにあると思います。徹底したマーケティングによる的確な商品ロードマップに支えられた開発部門での開発工期の厳守をさらに徹底していただきたいと思います。
 以上、2007年は、「ものづくり」を中心とした後補充化を生産分野から開発分野、さらには営業部門や管理部門にも浸透させ、全社全部門での展開を実現させていきたいと思います。

【全社運動「Activate21」の取り組みについて】
 現在、取り組んでいる「Activate21」の目標を達成するために最も重要なことは、全社目標を個別プロセスへ、さらに個々人の課題までブレークダウンし、それをツリー構造にすることで、一人一人のActivityを全社目標達成のシナリオに直結させるという点です。全グループ社員の総合力を最大限に引き出すことが、すなわち目標達成の近道であり、そのためには部門間の垣根を越えた取り組みがキーになると思います。販売、SE、メンテナンスなど全ての分野において、一人一人が互いの役割を認識し、互いの仕事に協力し合うことで相互にシナジーを引き出せるように取り組んでください。

 以上、最強の「ものづくり」企業として、そこから全てのActivityを発想できる企業体質を目指し、2007年のスローガンを「BPRの深耕と展開」とします。Activate21全社運動の最終年度に向け、どんな市場の変化にも対応できるよう、そしてゴール達成の確信のもてる企業体質構築に向け、皆さんと一丸となって挑戦していきたいと思います。

(用字用語は原文のまま)

編集部注:BPRは、Business Process Re-engineeringの略

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