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【年末特別企画】バスで“コミケ”は当たり前! キミは“同人バス”に乗ったことがあるか!!

2006年12月31日 05時58分更新

文● 藤山 哲人

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コミケに向かう“同人バス”があるって知っていた?

 今年も年忘れオタク祭りとして、29日~31日にかけて「コミックマーケット71」が開催されている。毎年夏と冬の2回開催される、同人誌&同人ソフトの展示即売会“コミケ”は、日本最大のイベント。夏の動員数は、43万人。1日平均14.3万の老若男女・魑魅魍魎が東京ビッグサイトに集結し縦横無尽に右往左往する。国内最大イベントと称される東京モーターショーだが、17日間の累積が151万人(2005年)なので、1日にならすと8.8万人。コミケがどれほど内容的にも人口密度的にも濃いかを想像するのに難くない。

4時半すぎの東京ビッグサイト。まだ人影はまばら。これからオタクの祭典コミケが始まる前の、ひと時の静けさだビッグサイト全館貸切でもこの混雑っぷり! 多い日は1日に17万人を動員するため、受け皿となるビッグサイトや港湾管理局は、特別体制となる。噂によればオリンピックを想定し、データ収集や実績作りを行なっているとも……本当か!?

 日本全国からビッグサイトを目指す軍団が集結するため、開催期間中にソレらしき人物を電車内などで見かけたことも多いだろう。もちろん旅行会社もオタク民族大移動を指をくわえて見ているわけもなく、名鉄観光をはじめとした旅行代理店が、コミケ専用ツアーを実施している。夢と希望と欲望を乗せたバスは、いずれも4時半~5時に到着する。その台数たるや20~30台にも上る!

続々とロータリーを出入りするツアーバス。1~3分おきに1台到着するので、山の手線以上の過密ダイヤとなる

 いずれもスーツにネクタイ姿のツアーコンダクタが、聖地であり戦地に出兵するマニア達を見送っているが、その中にジーパンにジャンパー、リュックサックというマニア標準装備のいでたちをしたツアコンがいる。彼らこそ、趣味でバスを運行している「同人バスサークル アキバエクスプレス」だ。
 同サークルが運行しているのは、会場→秋葉原間のピストン輸送を行なう「アキバエクスプレス号」と、栃木県真岡駅→会場を結ぶ「ありあけ号」(途中駅秋葉原から「けよりな号」として運行)。前者は電車とほぼ同じ600円で乗車でき、グリーン車なみのシートに確実に座ってアキバになだれ込める。しかも大きな荷物はトランクに入るので、シートは広々だ。帰りの電車で苦汁を味わったマニアなら、まず間違いなく「アキバエクスプレス」を選ぶだろうという、マニアの秘孔を突いたサービスだ。

「ありあけ・けよりな号」車内インテリア(中型パス仕様)。最後部シートは、サロン風になっている(左)。シートはリクライニング角も深く、体にフィットするので疲れない(右)。予約だか定員制なので、どこに座ってもかまわない。「アキバエクスプレス」は、予約なしの自由席。シートもほぼ同等クラスだが、大型の2階建てバスで運行される

 栃木発の「ありあけ・けよりな号」は、かなりローカル色の強い路線なので、これまで謎のベールに包まれてきた。そこでASCII24記者が、このバスに実際に乗車したルポをお届けしたい。「アキバエクスプレスを利用してみたいが、同人サークルの運営するバスなんて危なそう」と躊躇している場合も、ぜひ読んで欲しい。その不安が一挙解決するはずだ。(次ページに続く)

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