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Nokia E61

Nokia E61

2006年12月29日 03時24分更新

文● 編集部 広田 稔

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フルキーボードと日本語入力がポイント

 実際にメール機能を使ってみて、一般的な携帯電話機と一番違いを感じたのが、メールの作成が楽だということ。ポイントは、QWERTY配列の“フルキーボード入力”と、日本語の入力補助プログラム(FEP)の2つにある。

 フルキーボード入力なら、通常の携帯電話機のテンキー入力より少ない回数で日本語を打ち込める。例えば、テンキー入力では“お”と打つのに“1”のキーを5回押さねばならないが、QWERTYキーボードなら“O”を1度押すだけでいい。

 キーの打ち心地も悪くない。パソコンに慣れている人なら、たまに目をキーボードに向けて入力する“半”ブラインドタッチくらいは体得できるだろう。

 なお、E61は中央の12個のキーを使ってテンキー入力することも可能だ。ただしこの12個のキーは、触感で特に周囲のキーと差別化されていないため、ブラインドタッチで入力するのは少々難しいと感じた。個人的にはフルキーボードの常用を勧めたい。

入力モードの切り替え
文章入力中に左下の“文字”ボタンを押すことで、“漢字”→“カタカナ”→“英語”といった具合に入力モードを切り替えられる。また、“文字”を押さえながら各キーを打つと、キートップに青で書かれた数字や記号などが入力される。
キー位置
キーは1mmほど盛り上がっているので、指で触って位置を把握できる。

 一方、FEPでは予測変換が優秀だ。一度入力した文章のつながりを記憶し、冒頭の数文字を打つだけで該当する候補を表示してくれる。例えば、「お世話になっております」や「よろしくお願いいたします」といった頻出文をスムーズに入力できるだろう。さらによく使う語句なら、単語登録しておけばいい。この辺の使い勝手は過去のノキア製端末である「Vodafone 702NK II」などと同じ印象だ。

おせわに なっております
“おせわに”のあとに“な”と入力すると、すかさず変換候補に“なっております”を表示してくれる。

MMSを受信できない……

 さて、今までメール機能の魅力を紹介してきたわけだが、もちろん不満がまったくないわけではない。最も気になったのは、MMS(マルチメディアメッセージサービス)に非対応という点。起動時などに「MMSアクセスポイントが正しくありません。MMS設定を確認してください」とのアラートが現われる。

 E61に用意されているMMSクライアントを利用するためには、別途MMS用のアクセスポイントを設定する必要がある。今回利用したソフトバンクモバイルの“S!メール”では、このアクセスポイントの設定情報を公開していないためMMSを送受信できなかった。

 ノキアによれば、MMSのメール受信では、まずMMSが到着したことを知らせるSMSメッセージを受信し、その後、メッセージ本体を受信するためにMMSサーバーに接続するという手順を踏んでいるという。

 このMMSサーバーにつなごうとする際、実際に接続できないため、先のアラートが現れるというわけだ。アラートはメニューの“メール”を選択し、オプション画面から“設定”の“MMS受信”項目を開いて、“手動”を指定することで解消できる。

 MMSは使えないとはいえ、フルキーボードと優秀なFEPのおかげで、E61は文字入力がグッと楽になっている。E61で電子メールを受け取っても、一般的な携帯電話機より苦労せずにメッセージをバリバリ返信していけるだろう。

MMS
MMSのアクセスポイントの設定を促すアラートがたびたび現われる。

【オマケ】Windowsモバイルと比べてみました

長さ
本体は「W-ZERO3[es]」が最も長い。
厚さ
厚さはE61が頭一つ抜きでて薄い。
キーピッチ
キーボードを開いたところ。キーピッチは「X01HT」が最も大きい。
X01HT E61 W-ZERO3[es]
各キーボードの拡大写真。
X01HT E61 W-ZERO3[es]
文字入力しているところ。
X01HT E61 W-ZERO3[es]
通話中。W-ZERO3[es]も通常の携帯電話より大きいが、E61は横幅が太いという点で目立つ。

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