ノキア・ジャパン
オープンプライス
(Nokia Online Shop価格:5万7800円)
ノキア・ジャパン(株)が12月25日に発売した、SIMロックフリーの携帯電話機「Nokia E61」。今回は特にメール機能に注目して、設定方法や使いこなしを紹介していこう。
E61で電子メールをやり取りするのだ
ノキア・ジャパンの「Nokia E61」。 |
E61は、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモかソフトバンクモバイル(株)のSIMカードをセットすることで、通話やデータ通信が可能になる。今回の検証では、ソフトバンクモバイルのものを利用した。
標準のVPNクライアントは“IPsec”のみに対応
E61のメール機能は、「Vodafone 702NK (Nokia 6630)」などの過去のノキア端末と同様、携帯電話のメールに加えて、パソコン用の電子メールも受け取れるのが特徴になる。
個人的にE61で試してみたかったのが、空き時間を活用したメールの整理だ。毎日、スパムも含めて数百通のメールを受け取っていると、どうしてもその日のうちにチェックしきれないメッセージが増えてしまう。
そこで出社や帰宅の前に、無線LAN経由でメールをE61にダウンロード。電車待ちや移動中の暇な時間に、不要なメッセージの削除や返信の作成を済ませて、会社や家に到着したら再び無線LANにつなぐ──という利用シーンを想定していた。
インターネットからASCIIのメールサーバーにアクセスするためには、VPN(仮想専用線)の利用が必要になる。E61なら無線LANで通信料金を節約できるだけでなく、VPNクライアントを標準で備えているので、この用途にはもってこい……と考えていたのだが、実は思わぬ落とし穴があった。E61の標準VPNクライアントが、VPNの接続プロトコルの1つである“PPTP”に対応していなかったのだ。
VPNには、IPSec、PPTP、L2TP、SSL-VPNなど、いくつかのプロトコルがある。E61の取り扱い説明書によれば、E61の「VPNクライアントは、IPSec(IP Security)技術を使用します」とのこと。念のためインターネットでPPTPをサポートしたSymbian OS用のVPNクライアントを探してみたが、締め切りまでには見つからなかった。
もちろん一般のメールサーバーにつなぐ分にはVPNは不要なので問題ない。ただし、個人でE61を購入して、VPN経由でメールを受信しようと考えている人は、事前にVPNの接続方法を確認しておいた方がいいだろう。
メニュー内の“ツール”→“設定”→“接続”にある“VPN”項目でVPNを設定する。 |
IMAP4なら自動受信が可能
VPNの話はさておき、E61のメールにおける初期設定や接続手順は至って簡単だ。E61の本体中央には“メール”ボタンが用意されている。購入後にこのボタンを押し、リストの中から自分のプロバイダーを選んでアカウントなどの設定を済ませれば、すぐに受信が可能だ。
ジョイスティック右にある“メール”ボタンを押すと、電子メールの設定が始まり、プロバイダーのリストが現われる。@Nifty、OCN、So-net、Yahoo!、 Gmailといった主要なメールサービスなら、このリストから選んで設定できる。 |
リストにないプロバイダーを手入力で設定することも可能。 |
初期設定のあとに気をつけておきたいのが、そのままでは携帯電話網を経由した通信になってしまうということ。環境設定を開いて、状況に応じて、無線LANや携帯電話網を使い分けられる“常に確認”に変更しておくといいだろう。
メールボックスを設定したら、オプション画面から“E-mail設定”を選択。“接続設定”内にある受信/送信サーバーの項目を開いて、使用するアクセスポイントを“常に確認”にしておこう。メールチェック前に、無線LANか携帯電話網からアクセスポイントを選べるようになる。 |
メールを受信したところ。標準状態ではヘッダーのみ取得する設定となっている。クリックするとネットワークにつないで、本文や添付ファイルをダウンロードしてくる仕組みだ |
ちなみに、E61では“POP3”と“IMAP4”の2つのメールボックスタイプを選択可能。“IMAP4”のメールサーバーなら、E61をネットワークにつなぎっぱなし(オンライン)にしておくと、メッセージが届いた際、自動的に通知してくれる。POP3はユーザーがその都度、メッセージを取得しにいく必要がある。
異なるメールアカウントを複数登録することも可能だ。 |
E61は待ち受け画面に最近受信したメールを2件表示してくれる。標準状態では、このメール欄がショートメッセージになっているが、電子メールを主に使うなら“ツール” →“設定”→“電話機設定”にある“待受画面のキー設定”で変更しておこう。 |