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“htc Fan Site”、サイトの正式オープン記念イベントを開催

2006年12月20日 23時31分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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Kzou氏
“htc Fan Site”の発起人で、今回のイベントの主催者でもあるKzou氏

東京・日比谷の帝国ホテルで20日、HTC Nippon(株)や台湾HTC社の携帯端末をこよなく愛するファン/ユーザー向けのアンオフィシャルサイト“htc Fan Site(エイチティーシー ファンサイト)”(発起人:Kzou(ケイゾウ)氏)の正式オープン記念イベントが開催された。会場には、同サイト(http://www.htc-fan.jp/)から応募した100名とプレス関係者が集まり、サイトオープンの経緯や“濃いユーザー”による便利に使うためのツールや、海外でのケータイ事情などが紹介された。



miniClientを組み合わせたHTC端末でプレゼンテーションを行なっていると説明するKzou氏
HTC端末のファンイベントらしく(?)、会見で使ったプレゼンテーション資料はHTC端末にPowerPoint形式のファイルを転送して、アイ・ビー・エス・ジャパン(株)が販売する外部出力デバイス“miniClient(ミニクライアント)『MC-240』を使って、Wi-Fi経由でプロジェクターに転送している、と説明した”

最初にサイトの発起人で今回のイベントの主催者でもあるKzou氏が挨拶に立ち、「12月1日にhtcファンサイトを仮オープンしたが、2日目にサーバーダウンがあったり、ピークタイムには表示が重くなるなどご迷惑をおかけして申し訳ありません。17日時点で100万ページビューを記録し、多くの方に見ていただいていると認識し、今後はコンテンツも増やしていきたい」「ファンサイトを作った経緯は、海外のデバイスに関する情報がほとんどない状態で、どんな端末が売られているか、それは日本語が使えるかなどを調べて書いているうちに、その情報を求める人が増えてきたことがきっかけ。自分たちでも調べた情報を随時公開していくが、フォーラムなどで記事の投稿も受け付けているので、ユーザー同士で力を合わせて情報を充実させていきたい」と集まった読者(HTC端末ファン)に呼びかけた。

Gzh氏 Offisnail氏
カーソルキーとソフトボタンのみの片手操作で、アドレス帳から電話やメール送信の相手を選択しやすくすしたというアドレス管理ソフト“QDz”を紹介したGzh氏年月週日のカレンダーからスタイラスやカーソル操作で日付を選択して、スケジュールを簡単に入力できる予定表アプリ“Offisnail Date”を紹介したOffisnail氏。完成後は、気に入った人が作者に開発費用を“カンパ”するカンパウェア(Donation Ware)にしたいという

続いて、HTC端末で動作するアプリケーションを開発した“濃い”ユーザーや、海外でHTC端末を購入したり活用しているユーザーの事例を紹介した。登壇したのは以下の4人。

  • アドレス帳をより使いやすくした“QDz”の作者のGzh氏(通称:じいちゃん)
  • キーボードでもスタイラス(タッチペン)でも使いやすい予定表アプリ“Offisnail Date(オフィスネイル)”を開発しているOffisnail(オフィスネイル)氏
  • 主にタイやベトナムでのスマートフォン事情を紹介したSiam Breeze(サイアム ブリーズ)氏
  • イラクやチェチェンなどの戦場に駆けつけ、一時は1ヵ月もチェチェン国内に拘束されるも現地のケータイで出国できて命を救われたというShamil(シャミル)氏

Siam Breeze氏 現地のケータイ事情を紹介
タイ、ベトナムに在住し、今回のイベントに合わせて帰国したというSiam Breeze氏は、現地のケータイ事情を事細かに報告した現地のケータイ事情を紹介して、いまや世界共通語になった“ケータイ(KEITAI)”だが、実は日本のケータイが海外のMobile Phoneとイコールではないと力説

いずれも興味深い話が行なわれたが、特にSiam Breeze氏とShamil氏は日本で常識と思われているケータイ事情に異を唱え、SIMカード(通信キャリアーとの契約)と端末(通話/通信などの機能)が自由に組み合わせられる世界の常識が、日本ではキャリアーによって限定されていること、海外ではプリペイド方式のSIMカードが普通に売られており入国してすぐにその国のSIMカードを買って差し替えれば、その国で通話も通信(メールやウェブ)も自由に使えること、特にSMS(ショートメッセージサービス)は相手への到達が送信者にも分かるため、インド洋での津波被害のとき(2004年12月)には安否確認に大いに活躍したこと、などを紹介した。

Shamil氏 ロシアの空港で野宿していたときの写真
戦場カメラマンとしてイラク戦争やチェチェン紛争を取材したShamil氏。ちなみに、この名前はイスラム教での本名だという(当人は日本人で日本語の本名も持つ)Shamil氏はロシアの空港で野宿していたときの写真を背景に、日本のケータイ通信事情の自由化と開放を訴えた

チェチェンで取材活動中に現地のゲリラと行動をともにしたために、同国政府に拘留(出国拒否)された経験を持つというShamil氏は、「日本の通信を自由にするためにも、HTCが日本に進出したのは大きなことだと思う」と強い期待感を示した。ちなみに、Shamil氏が出国を許されたのは、現地に拘留されている間にGSMのアンテナが設置され、GSM/GPRS方式の携帯電話が現地に普及し、その町の人が携帯電話機を貸してくれたので日本に連絡が取れ、知人らを通じて外務省に働きかけたため、としている。まさにケータイに命を救われた経験を持つわけだ。

海外で売られているHTC製端末 HTC端末で利用できるデバイス
このイベントに合わせて、海外で購入するなどしたHTC製(OEM/ODM含む)の端末が持ち寄られた会場にはBluetooth対応ヘッドセットなど、HTC端末で利用できるデバイス、およびソフトバンクモバイル(株)のHTC製端末などが展示された

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