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Zune

Zune

2006年12月25日 06時53分更新

文● 編集部 小林 久

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Zune

米マイクロソフト社

オープンプライス

米国時間の11月14日に発売となった、米マイクロソフト社の「Zune(ズーン)」。日本での発売に関しては今のところ未定だが、編集部では“ebay store”を通じて実機を入手したので、写真を中心にその特徴を紹介しよう。

ポーチにZuneロゴ
Zuneをロゴ入りの付属ポーチに入れたところ。

Zuneのパッケージはこうなっている

 Zuneのパッケージは、CDアルバムの豪華版ボックスパッケージのような外観だ。内箱を取り出し、“Wel-come to the social”と書かれた中仕切りを開けると、そこにZuneが現われる! Zuneの両サイドに助さん、角さんのように控えているのがヘッドホンと専用のUSBケーブル。USBケーブルのZune側コネクターは、iPodのDockコネクターのように独自形状となっている。

箱を開けた
箱を開けたところ。

 マニュアル類やドライバーのCD-ROMは、サイドから取り出す仕組み。ここには巾着型のソフトケースやZuneと連動して提供される音楽サービス“Zune Pass”のフリーチケット(14日間)などが入っていた。

箱の下段のマニュアル群
箱の下段にはマニュアルやCD-ROMが入っている。
主な付属品
主な付属品。割合シンプルな内容だ。
難聴に対する警告
イヤホンの箱の裏には、難聴を警告するメッセージ。

 本体は3インチの液晶パネルや無線LANを搭載することもあって大型だ。ワンセグチューナー搭載のgigabeatよりは小型だが、第5世代の「iPod 60GB」と比較するとひと回り大きい。

iPodやgigabeatとの比較
左から「iPod 60GB」「Zune」「gigabeat V30E」。

 操作系はきわめてシンプルで、カーソルの左に“戻る”ボタン、右側に“再生/一時停止”ボタンを装備するのみ。中央にあるのは丸型だが、十字キーと決定の 5Wayカーソルである。iPodのように指先でぐるぐると回すことはできない。それ以外のインターフェースとしては、底面にUSBコネクター、上部にヘッドホンコネクターとHOLDスイッチがあるのみだ。

本体写真 裏側からの本体写真
本体写真。外側がクリアパーツになっており、光を透過する。中央にZuneロゴ。下側にシリアル番号などのシルク印刷が見える。
シアトルからこんにちは!
背面には小さなシルク印刷で、マイクロソフトの本社のある“シアトルからこんにちは!”の文字。

音楽再生機能

 使用するスキンが異なるため、見た目は異なるが、GUIは“Portable Media Center”搭載の音楽プレーヤーとよく似ている。トップ画面から再生するコンテンツの種類(music、videos、pictures、radio)を選ぶとそれに対応したメニューが出る仕組みだ。十字キーで選択し、決定ボタンで選ぶ。まずは音楽再生機能から見てみよう。

バージョン情報 トップ画面
設定画面からみた機器の情報。ハードウェアのバージョンはなぜか2.0になっている。きわめてシンプルなトップ画面。再生するコンテンツの種類と設定を選ぶだけだ。

 インターフェース面での特徴としては、縦方向のメニュー選択だけではなく、横方向のメニュー選択にも対応し、アルバムスキップなどが容易な点が挙げられる。一般的なプレーヤーでは、アルバムに含まれる曲の一覧を表示した状態で別のアルバムの一覧を参照したい場合には、一階層上の画面に戻り、改めてアルバムを選択する必要があるが、Zuneでは、左右を押すと前後のアルバムに移動できる。Portable Media Centerでも同じ仕組みだが、慣れると高速な選曲が可能だ。アルバム表示では、ジャケット写真がサムネイル表示される。

 操作に関しては、上下ボタンで音量調整。左右ボタンでスキップを行なうというシンプルなものだ。

アーチスト一覧 アルバム一覧
アーチスト一覧。アルバム一覧。
楽曲一覧 プレイリスト一覧
楽曲一覧。プレイリストの一覧。
再生画面 お気に入り
再生画面。★でお気に入り度を指定可能。

 音質調整機能に関しては、プリセットイコライザーを備えるのみで、こちらもシンプル。プレイリストに関しては、本体上でお気に入りの曲をまとめた “quick list”を作成できる。iPodの“On-the-go”に相当する機能だ。なお、購入した直後の状態でも12曲のサンプルが入っていた。

クイックリスト プリセットイコライザー
“quick list”(まだ登録していない状態)。イコライザーはプリセットのみ。
テーマ(haze) テーマ(amber)
スキンは標準の“night”のほか、“haze”(左)と“amber”(右)の2種類が用意されていた。

動画再生機能

 動画に関しては、ミュージックビデオとショートフィルムが15本入っていた。動画の再生時には自動的に画面が横向きに切り替わる。縦向きで表示する機能は備えていないようだ。

画像が見付かりません
32.jpg
動画再生時は横長表示となる。
動画の一覧 動画の説明画面
動画の一覧画面。動画の説明画面。

フォトビューアー&FMチューナー機能

 写真に関しては、フォルダーによる管理と撮影日による管理の2種類が用意されている。ともにサムネイル表示が可能で、スライドショーが行なえる。

静止画のフォルダーによる一覧 静止画の撮影日による一覧 サムネイル一覧
静止画のフォルダーによる一覧。静止画の撮影日による一覧。サムネイル一覧。

 FMチューナーに関しては、左右のボタンを押すとオート選曲される仕組み。設定で北米のほか、ヨーロッパと日本の周波数帯も選べるので、日本の放送も受信できる。

FMチューナー FMチューナーの設定
FMチューナー。FMチューナーの設定。

プレーヤー単体ではシンプルな機能のみ
2台以上で本領発揮か?

 機能を確認するため、ざっくりと触ってみた印象としては、(株)東芝の「gigabeat S60V」など“Portable Media Center”搭載機とよく似た操作性だ。単体で使うと、シンプルに機能を絞り込んだ、音楽&動画&フォトビューアーという印象で、これという感慨を受けなかった。やはりその真価が発揮されるのは、無線LANによるP2Pで、他のユーザーは楽曲交換が行なえる点やミュージックコミュニティーへの参加など、複数ユーザーとのコミュニケーションができるようになってからだろう。1台では当然のように魅力が半減する。というわけで、ebayを通じて私もZuneを1台購入した。パソコンとの連携性やP2Pでの楽曲共有など、今回紹介できなかった機能に関しては、製品が届き次第、別途レポートする予定なので、こちらもご期待願いたい。

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