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誰でもパソコンでXbox 360用ゲームを作れる!――マイクロソフト、“XNA Game Studio Express”の提供開始

2006年12月13日 20時16分更新

文● 編集部 小西利明

パソコンで開発したゲームをXbox 360上に取り込む“XNA Game Launcher”の画面
パソコンで開発したゲームをXbox 360上に取り込む“XNA Game Launcher”の画面

マイクロソフト(株)は13日、東京都内にて報道関係者向けの説明会を開催し、同社の家庭用ゲーム機『Xbox 360』およびWindows XP向けのゲーム開発を行なえるゲーム開発ツール群“XNA(エックスエヌエー) Game Studio Express”の最終版(1.0)の提供開始と、同ツールをXbox 360上で利用するための有償サービス“XNAクリエイターズクラブ”の開始を発表した。無償提供されるツールとWindows XPパソコンを利用して、誰でもWindowsとXbox 360向けのゲーム開発を行なえる。

XNA Game Studio Expressは、統合開発環境/開発言語として“Visual C# Express Edition”を使用し、“.NET Framework”をベースにゲーム開発向けに特化したクラスライブラリ群“XNA Framework”を使ったゲーム開発を行なうためのツールである。XNA FrameworkはWindowsとXbox 360の共通のゲームをわずかな変更で開発できるようにデザインされている。そのためXNA Game Studio ExpressではWindowsとXbox 360のそれぞれに向けたゲーム開発を行なえるほか、比較的少量の変更で別のプラットフォーム上で動作するゲームを開発できる。

XNA Game Studio Expressは、統合開発環境として無償提供されている“Visual C# Express Edition”を使う。Windows用およびXbox 360用のテンプレートやサンプルゲームコードが含まれる
XNA Game Studio Expressは、統合開発環境として無償提供されている“Visual C# Express Edition”を使う。Windows用およびXbox 360用のテンプレートやサンプルゲームコードが含まれる

開発に必要なツールや技術資料は無償で提供されるが、XNA Game Studio Expressで開発したゲームをXbox 360上で動作させるには、開発者向け有償サービスであるXNAクリエイターズクラブへの加入が必要である。XNAクリエイターズクラブへの加入は、Xbox向けオンラインサービス“Xbox Live”の“Xbox Liveマーケットプレイス”上から行なえる。価格は年間9800円、または4ヵ月の試用版で4800円。決済はクレジットカードで行なう。

デモを披露しながら説明を行なう、マイクロソフト Xbox事業部 ゲームテクノロジーグループの田代昭博氏(右) XNA Game Studio Expressの4つのコンセプト。無料で実際のゲーム機で動くゲームを、.NET Frameworkを基盤とした技術上で開発できる
デモを披露しながら説明を行なう、マイクロソフト Xbox事業部 ゲームテクノロジーグループの田代昭博氏(右)XNA Game Studio Expressの4つのコンセプト。無料で実際のゲーム機で動くゲームを、.NET Frameworkを基盤とした技術上で開発できる

完全無料ではないとはいえ、据え置き型家庭用ゲーム機向けのゲーム開発環境を一般消費者向けにも幅広く提供するのは、業界初の試みと言ってよい。発表会では同社Xbox事業部 ゲームテクノロジーグループの田代昭博氏により、XNA Game Studio Expressのコンセプトの説明が行なわれ、“製品化されたゲーム機”で開発を行なえることによる、新たなゲーム開発者の育成を重視していることが示された。また国内外の教育機関でカリキュラムに取り入れられていることが報告された。国内大学では、大阪電気通信大学、東京大学、東京工芸大学、立命館大学で教材、あるいはツールとして採用されている。また、同日には学校法人 コンピュータ総合学園HAL(ハル)も、採用を決定したと発表。同学園常務理事の中本典夫氏が登壇し、ゲーム開発者育成という専門性の高い教育において、実際のゲーム機による教育がもたらす効果に期待を述べた。

サンプルコードが収録されているサンプルゲーム“SPACEWAR”。対戦スタイルの古典的なシューティングゲームである
サンプルコードが収録されているサンプルゲーム“SPACEWAR”。対戦スタイルの古典的なシューティングゲームである

XNA Game Studio Expressのデモでは、古典的なシューティングゲーム“SPACEWAR”を、まずWindows上で動作させてみせたうえで、同じゲームをXbox 360上で実行させるためのプロセスが披露された。Visual C# Express上で、Windows用のサンプルコードやリソースデータをドラッグ&ドロップするだけで、必要な要素が登録され、そこから不要なものを削除するだけで、Xbox 360用のゲームに変更されるというものだった。パソコンからXbox 360への転送はLAN経由で行なわれ、Xbox 360上にあらかじめダウンロードしておいたランチャー機能“XNA Game Launcher”でパソコンと接続するだけで、ダウンロードが行なわれる。実行もランチャーからダウンロードしたゲームを選択するだけ。非常に手軽に開発とテストが行なえるようだ。

SPACEWARをWindowsパソコン上でプレイしている様子。Windows XPとXbox 360に両対応したコントローラーで操作している
SPACEWARをWindowsパソコン上でプレイしている様子。Windows XPとXbox 360に両対応したコントローラーで操作している

より本格的なゲームに近いサンプルも披露された。フライトシミュレータ風の“XNA Field”は、1人の社内エンジニアが4週間で開発。レースゲームの“XNA Racer”は、パートタイマーを含めて4人のスタッフが6週間で開発したという。特にXNA Racerは商品のレースゲームと比べても、パッと見には遜色がないほどで、XNA Game Studio Expressによる開発の生産性の高さをうかがわせた。

既存のグラフィックデータを流用し、4週間で作られたというデモ“XNA Field” ドイツの開発会社で6週間/4人で作られたという“XNA Racer”。サンプルコードは公開されるとのこと
既存のグラフィックデータを流用し、4週間で作られたというデモ“XNA Field”ドイツの開発会社で6週間/4人で作られたという“XNA Racer”。サンプルコードは公開されるとのこと

なお、XNA Game Studio Expressで開発されたXbox 360用ゲームは市販ゲームのように、完成したプログラムバイナリーとデータの集まりをそのまま自由に配布することは、現状ではできないとのことだ。プログラムコードと必要なリソース類を配布し、入手したユーザー側でXNA Game Studio Expressを使って再ビルドとXbox 360への転送を行なう必要がある。ただ、開発したゲームの再配布については、同社からの許可を得るといった条件はないとのことだ。

田代氏は今後のプランについて、現在はすべて英語の技術資料やヘルプファイルについて、日本語化を進めたいとした。開発プログラム自体の日本語化への意向も示された。またWindows Vistaへの対応や、ネットワーク対戦用ライブラリーの提供なども企画されているとのことだ。

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