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コーエー、MMORPG『三國志 Online』を発表――来春オープンβへ

2006年12月07日 19時53分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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(株)コーエーは7日、東京・六本木の六本木ヒルズ内アカデミーヒルズにプレス関係者を集め、Windows対応の新作MMORPG(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)『三國志 Online』(さんごくしオンライン)を発表した。サービス開始時期や対応OS、価格などの詳細は明らかにされなかったが、今月中旬にクローズβテストの募集を開始し、2007年1月下旬にクローズβテストを開始。来春にはより多くの参加者を広く募ったオープンβテストを開始する予定としている。

小松清司氏
代表取締役社長の小松清司氏

三國志 Onlineは、2004年にコーエーがシンガポールに設立した同社初の海外開発拠点、KOEI Entertainment Singapore Pte.で作られた最初の作品で、発表会場にはシンガポールの経済開発庁 日本部門代表電子産業担当局長のリム スウィ エニン氏も祝辞に駆けつけた。

リム スウィ エニン氏
シンガポールの経済開発庁 日本部門代表電子産業担当局長のリム スウィ エニン氏

最初に挨拶した同社代表取締役社長の小松清司氏によると、「シンガポールは国を挙げて、電子産業やエンタテインメント産業を伸ばす政策を進めており、シンガポールの経済産業省からの誘致の話もあって、初の海外拠点に選んだ」という。また、エニン氏は「国を挙げて人材強化、インフラ整備、税制面の優遇などを行ない、ゲームやアニメーション開発といったデジタルメディア産業を重要産業として育てている。特にシンガポールは立地の面でも、近隣のマレーシア/インドネシア/タイ/インドなどから人材を集めやすく、一昨年はスターウォーズの映画の制作にも携わった」と、同国が進める産業振興策の成果を説明した。

テーマは“乱世に己の義を示せ”
三國志をベースにした仮想世界を冒険!

武装を切り替えることによって、キャラクターの役割がフレキシブルに変えられる 武器を変えると妖術や練丹を使うキャラクターにも
武装を切り替えることによって、キャラクターの役割がフレキシブルに変えられる。例えば両手武器を装備すると、味方の攻撃力上昇や敵の攻撃力低下といった攻撃補助が得意なキャラクターとして活躍できる武器を変えると、妖術(いわゆる攻撃魔法)や練丹(回復魔法)を使うキャラクターにもなれる。パーティーが揃うまで冒険に出られず、チャットばかりで30分……といった不満を解消するシステムだ

三國志 Onlineのプロデューサーを務めた上野彰三氏は、「三国時代にそれぞれの義を持って生きていたキャラクターにプレイヤーの思い入れを重ねて、ほかのプレイヤーと関わりながら、その時代の“義”を感じてもらいたい」と開発コンセプトを説明した。

タイトルにもあるとおり、時代設定は魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国が覇を競った西暦2世紀末から3世紀(190年ごろから220年前後まで)を舞台に、三国のいずれかに属したプレイヤーが同じ国のほかの参加者と協力して、1年間をかけて勢力拡大、大陸の統一を目指すというもの(勝利した陣営のプレイヤーには功績に応じた官位が与えられる)。ただし、実際に何年という固定された年代はバックグラウンドに設定していない。同社のシミュレーションゲーム“三國志”シリーズでも知られる有名武将がプレイヤーの助っ人キャラクターとして登場してくるため、時代を決めてしまうと史実の生没年の関係で矛盾が生じるため、三国時代を通じた仮想空間を冒険するというわけだ。実際、シミュレーションゲームの三國志シリーズには出てこなかった回復魔法“練丹”(れんたん)や攻撃魔法“妖術”、さらに戦局を一変させる威力があるという“聖獣”(白虎/青龍/玄武/朱雀/麒麟)も登場する。

戦闘システムの説明 歴史上の武将は“親密度”を上げると戦闘に招聘できる
戦闘は、移動と戦闘がシームレスに切り替わる“オープンバトル形式”。通常の野戦は徒党(いわゆるパーティー)単位で行なうが、魏対呉のような勢力争いではより大きな単位である連合(レイド)で覇を競う三國志シリーズなどで知られる歴史上の武将は、“親密度”を上げていると戦闘時に招聘できるようになる

また、プレイヤーが行なうのは戦い(PvP、プレイヤー同士の戦争)だけではない。各地に中国の名所・旧跡を模したダンジョンやフィールドが設けられ、各地を冒険しながらキャラクターを成長させたり、街で素材を購入(フィールドで素材を採集することもできる)して武器や防具、アクセサリーなどを生産・販売して都市での生活を楽しむ、といったMMORPGらしい遊び方もできる。

戦闘シーン 妖術や錬丹を使って戦局を優位に導こう
ダンジョンで遭遇した敵キャラクターとの戦闘シーン妖術や錬丹を使って戦局を優位に導こう

ユニークなのは、キャラクターの役割を装備によって自由に切り替えられるという点。一般的なRPGではキャラクターの選んだ職業や成長後に獲得するスキルなどによって、ある程度役割(戦闘、回復、補助など)が決まってしまうが、三國志 Onlineでは装備を切り替えることによって役割をフレキシブルに変えられるシステムを採用。これにより、バランスよくパーティー(三國志 Onlineでは“徒党”と呼ぶ)が集まらなくても、プレイヤーの装備を切り替えることですぐに冒険や戦闘が始められるなど、ストレスのないプレイに心がけた工夫を盛り込んだという。なお、同社では“公式サイト”(http://www.gamecity.ne.jp/sol/)を本日公開している。

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