ネットスイート(株)は17日、同社の基幹業務統合型ソフトウェア“NetSuite”のカスタマイズとNetSuite用のアプリ開発を可能とするビジネスソリューション“SuiteFlex”を発表した。本日よりNetSuiteのCRMおよびCRM+製品の日本版で利用でき、NetSuiteを利用中のユーザーには無償で提供される。
SuiteFlexには、NetSuite内の機能の調整を行なう“SuiteBuilder”、ほかのウェブサービスで作成された外部のデータベースをNetSuite内に取り込める“SuiteTalk”、JavaScriptを採用し、NetSuite用アプリケーションの開発が行なえる“SuiteScript”といった3つのコアテクノロジーを搭載する。
SuiteBuilderは、オブジェクトの変更やユーザーダッシュボードのパーソナライズや機能のコンフィグレーション、カスタマイズ時に専用のプログラムコードを作成する必要がなく、クリックのみで調整できるのが特徴。
システムの全体的なコンフィグレーションを行なえる“SuiteBuilder” |
SuiteTalkは、Simple Object Access Protocol(SOAP)による標準ベースのウェブサービスAPIを採用し、マイクロソフトの.NET環境で作成されたデータや、ウェブベースの競合他社のサービスで作成されたデータといった外部のシステムとのやり取りができる。
外部のデータとのやり取りが可能な“SuiteTalk” |
SuiteScriptは、業界標準のJavaScriptを利用した、NetSuite用のアプリケーションを開発できるのが特徴。業務に合った必要なアプリを作成できることで幅広い柔軟性が出せるほか、SuiteScriptによるカスタマイズや拡張された機能はシステム内で統合されるので、NetSuiteのアップデートがあっても、そのまま利用できる。
独自の専用アプリを開発できる“SuiteScript” |
発表会では米ネットスイート(NetSuite)社 インターナショナル製品担当 シニア ディレクターのクレイグ・サリバン(Craig Sullivan)氏が出席し、SuiteFlexに関する説明を行なった。
インターナショナル製品担当 シニアディレクターのクレイグ・サリバン氏 |
サリバン氏は、「従来のNetSuiteと比べて、SuiteFlexを追加したことによりリッチUIが追加できるようになった」と述べ、より顧客のニーズに合わせたCRM(顧客情報管理)ソフトが作成できると説明した。
また、SuiteScriptを使った、電気製品小売業向けにGUIベースでカスタマイズが行なわれているNetSuiteのデモを実施。製品型番などのテキストデータだけでなく、製品写真や倉庫状況などのビジュアル面がカスタマイズされているほか、リアルタイムでの在庫状況の確認などができると説明した。
製品画像をふんだんに使用した分かりやすいUIを作成 | 選択した製品が倉庫のどこにあるかも分かる |