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ウィルコム、事業戦略説明会を開催――喜久川新社長体制では初

2006年11月15日 17時14分更新

文● 編集部 飯塚岳史

(株)ウィルコムは15日、本年度上半期の経営状況のほか、今後の事業展開などに関する説明会を開催した。10月26日付けで代表取締役社長に就任した喜久川政樹(きくがわまさき)氏の体制となってから初の事業戦略説明会となる。

新執行陣
喜久川体制となる新執行陣

発表会には代表取締役社長の喜久川政樹氏、執行役員副社長の土橋匡(つちはしただす)氏、執行役員副社長の近義起(ちかよしおき)氏が出席し、事業展開などについて説明した。

加入者、営業収益ともに順調に拡大

喜久川氏
代表取締役社長の喜久川政樹氏

喜久川氏はまず、本年度上期(9月末)での加入者数が426万人に達したことを挙げ、36万8000の純増数と着実に加入者が増えているとした。また、ユーザー1人あたりの収益平均を表わすARPU(Average Revenue Per User)は、4040円と前年上期からは100円、下期からは40円ほど下がっていると述べた。しかし、2005年5月のウィルコム定額プラン導入時の190円下落に比べれば、現在では下がり幅が少なくなってきており、逆に個人契約ではほぼ横ばいか若干上がるという。

加入者数
加入者数とARPUの推移

営業収益については、営業収益が1230億6300万円と2005年上期の966億6700万円に比べ、263億9500万円の増(前年同期比127%)。営業収益に対して、営業費用は1246億6600万円と収益を上回るものの、収益の伸び以下に費用の増加は抑えられているとした。また、経常利益ベースでは8月に黒字転換している。

営業収益
営業収益は堅調に拡大している

喜久川氏は、経営状況のまとめとして、売上、加入者数ともに20%以上の成長が実現できているとし、今後もユーザーのニーズにあったきめ細やかなマーケティングをしていき、個人契約での満足度の向上を目指していくと述べた。また、経常利益ベースで前年同期比約100億円の改善を実現できたことについて、「携帯電話キャリアー各社がARPU6000~8000円で推移しているのに対し、同社がARPU4000円レベルで月次黒字化を達成できたのは非常に大きなこと。コスト競争力を手に入れているのは非常な強みである」と述べた。

ユーザーとのコミュニケーションをキーワードにした事業展開を

今後の事業展開については、“料金・サービス”、“プロダクト”、“サービスエリア”、“マーケティング”の4つのポイントを挙げ、それぞれ“コミュニケーション”をキーワードにした事業展開をしていくと説明した。

事業展開
料金・サービス、プロダクト、サービスエリア、マーケティングの4つの柱で事業展開していく

料金・サービスでは、月額2900円で同社端末同士の通話料が無料の“ウィルコム定額プラン”の利便性をさらに強化し、すでに施行ずみの“ハートフルサポート”、“他社070番号への無料通話”に加えて、月額1050円で最大60分の無料通話分が付いた通話パックを12月1日より開始する。

プロダクトでは、W-ZERO3を中心におき、それぞれ音声とデータ向けに端末を分けていく方針となっている。定額、高品質な音声をさらに押してゆき、現在の端末で手薄となっている“赤外線通信”や“決済”などの機能も前向きに検討していくと説明した。

サービスエリアでは、都市部において十分な電波状況となっているが、ネットワーク容量(チャネル数)をさらに増加し、屋内電波の浸透度といった“深み”を増したネットワークを構築していくとした。また、同社ではエリアの人口カバー率が99%超と発表しているが、人口カバー率だけでなく体感エリアも拡大し、どこに行っても、行く途中でも使えるエリアを目指すと説明した。都市部でも百貨店などは一部のエリアで電波状況が不安定となっているが、今年度中には対策するとともに、比較的人口の少ない“道の駅”や“ゴルフ場”なども利用者の多いスポットから対策を始めていくとしている。

マーケティングでは、同社サービスの加入者の多く(56%)が家族や友人からの“口コミ”であるとともに、“同社サービスを家族・友人に勧めてもよい”というアンケートにおいては86%の支持を得ていると説明した。これは“条件なく分かりやすい定額サービスである”という点を表わしていると述べた。その上で「定額サービスも今となってはウィルコムだけのサービスではないが、さらに競争力を高めていきたい」とした。

口コミの影響大
加入者の多くは口コミによるもの。サービス満足度も高いという

喜久川氏は最後に新執行陣について、「メンバーのほとんどが十数年前からPHSに関わっており、PHSの可能性を信じ続けている。通信業界は巨大な事業規模が有利と言われているが、当社のような小さい規模の会社でも成長できることが証明できている。“チャレンジ精神”と“お客様本位”に徹して、“誠実さ”を軸にこれからも使いやすいサービスを実現していく」とまとめた。

次に執行役員副社長の土橋氏が、ウィルコムの定額プランの現状と今後の戦略について説明した。

シンプルで分かりやすい定額プランが強み

土橋氏
執行役員副社長の土橋匡氏

土橋氏は、同社のウィルコム定額プランが全時間帯で定額であることを強調。同社調査で、21時から24時59分までが全通話の約55%を占めるデータを挙げ、「この時間が定額だから、定額たりえている」とソフトバンクモバイルの通話料無料プラン“ゴールドプラン”を意識した説明をした。その上で「悪評があってはサービスは広がらない」と述べた。

他社のPHS番号も定額にした件について“070から始まる番号なら定額”と識別性を高くできるとともに、安心感も与えられると説明した。

また、同社の定額プラン、高い音声品質について「まだまだ誤解がある」とコメント。「実際に店舗にウィルコムを見に来ると、“高い音声品質”、“シンプルでわかりやすい定額プラン”にお客が予想外の反応を見せるほど」と述べた。

定額プラン
ウィルコム定額プランの強み

今後の販売戦略については、「多機種多色ラインナップといった派手な製品戦略は、会社の規模的にできないが、マーケットに沿った堅実的な展開をし、口コミ効果が期待できるマーケットに対して、継続的な販売促進などを行なっていく」とまとめた。

説明会後の質疑応答では、MNPによる契約者数の変化などについて、「10月末から新規契約が10%程度減少する影響が出ている」としながらも、現在では落ち着いているもよう。「MNPにより市場が混乱した反面、活性化している」とし、「MNPの範囲外ということで、ウィルコムは携帯電話市場から見ると別世界と言われているが、いい意味での別世界となっていきたい」とコメントした。

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