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バッテリーフリーワイヤレスマウス

バッテリーフリーワイヤレスマウス

2006年10月24日 11時35分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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バッテリーフリーワイヤレスマウス

サンワサプライ(株)

オープンプライス

皆さんはマウスをどんな基準で選んでいるだろうか? 光学式でワイヤレスタイプというのが主流だが、まだまだ有線タイプにこだわる人も存在する。特に電池交換や充電機能を備えた専用ホルダーに戻すのが面倒、という方は手間がかからない有線タイプを選んだ方がストレスがない。サンワサプライの『バッテリーフリーワイヤレスマウス』は、“逆転の発想”によってそんな電池交換や充電の手間をまったくなくしたワイヤレスマウスだ。

サンワサプライの「バッテリーフリーワイヤレスマウス」。
サンワサプライの「バッテリーフリーワイヤレスマウス」。マウス本体は、手の中にすっぽり収まるほどの小ささ。

非接触ICカード定期券の原理でマウスに給電

 逆転の発想とは何か? 実はマウスは確かにワイヤレスなのだが、付属する専用マウスパッドからUSBケーブルが伸びていて、パソコンに接続する必要があるのだ。

逆転の発想のからくり
パッケージの裏面には、逆転の発想によるワイヤレスマウスの原理が図で説明されている。

 原理は非接触ICカード定期券などと同様で、USBから給電を受けたマウスパッドが銀色の有効範囲内に磁界を発生させる。その磁界をワイヤレスマウスが動くことでマウス内に誘導電流が発生して、左右ボタンやスクロール/スクロールボタンを動作させ、その信号を再びマウスパッドが受信してパソコンに入力する、というわけだ。

 パソコンのUSB端子にマウスパッドを接続すると、右上に正しく給電されていることを示す赤いLEDと、マウスを動かして座標変化やボタン動作が発生したことを示す緑のLEDが点灯する。使い始めた時や、マウスパッドからマウスを外してしまい、マウスカーソルが動かなくなった(マウスの位置を見失った)ときには、マウスパッドの中央付近にマウスを置いて“TUNE”ボタンを押すとマウスを正しく認識する。

 マウスとしては前述のように、左右+中央のスクロールホイール(中央ボタン兼用)の3ボタン方式で、戻る/進むなどウェブブラウザー向けボタンは用意されていない。左右ボタンは両端から目印の切り込み(1cm程度)が入っているが、本体とほぼ一体化されている。こうしたデザインは最近の流行だが、ボタンの位置が分かりやすく、隙間がないので汚れがたまることもなくて便利だ。



マウスの底面
マウスの底面。電池を内蔵しないので、鍵穴のような光センサーしかないというシンプルさ。

 マウス内部には赤色LEDが組み込まれ、磁界範囲内にあると赤く点灯して動作状態がわかる。ちなみに、数ミリ以上浮かせると誘導電流の発生が弱まるためか点灯が弱い点滅状態になり、8cm程度も持ち上げると完全に沈黙(消灯)する。この赤色LEDは半透明な樹脂製のセンターボタンを赤く浮かび上がらせる効果もある。

 分解能は620カウント(固定)で、もしマウスに動作範囲(=マウスパッドの面積)に対してカーソルの動きが速すぎる場合には、マウスのプロパティーで“ポインターの速度”を調整する必要がある。マウスパッドは底面積が幅125×奥行き190mm、上面の動作範囲は実測で幅125×160mm程度。実際には手首を机に載せて指先の曲げ伸ばしで操作することになると思われるので、動作範囲が小さすぎて困ることはない。

マウスの重さを実測
マウス本体をデジタル計りで調べてみたところ。62gだった。

 実際に使ってみると、電池を内蔵しないためか、マウス本体が幅56×奥行き97×高さ32.5mm/62g(実測値)と小型軽量で、動きはすこぶる軽い。ただし、磁界を発生させる構造上の理由から、金属(鉄など)の机では動作しない。自宅の机は多くの場合木製だと思うが、会社の事務机や会議室の長机などで金属製の机では動作しない場合もある。その点は注意されたい。また、マウスパッドの上には磁界が発生するため、磁気カードやICカードを載せないように気をつけてほしい。クリップ程度の小さな金属では影響ないが、磁気カード/ICカードでは内容情報に影響する恐れもあるからだ。

 有線タイプのマウスが故障する一因に、ケーブル内部の断線がある。多くの有線タイプマウスは左右ボタンの中央前方からケーブルが伸びており、マウスの動きがケーブルにストレスを与えることになる。その点、マウスパッドはまず動かすことがないので、ケーブルへのストレスは最小限に止まる。

 価格はオープンプライスで、アスキー365での販売価格は3780円。サンワサプライの直販サイト“サンワダイレクト”からも購入できる。「ワイヤレスマウスなのに、専用マウスパッドの上でしか使えないんじゃあね」という声もあるだろうが、現実的には机以外の場所でマウスを使うケースはほとんどない。むしろ、カーソルの動きを正しく検出できる面を探して紙を敷いてみたり、“光学式マウス対応マウスパッド”を敷いたりという様子も見かける。電池交換や充電に面倒を感じているワイヤレスマウスユーザーは、こちらを試してみてはいかがだろうか。

販売ページへのリンクこちらのマウスは、“アスキー365”でも販売しております。バナーをクリックすると当該商品のページに移動します。
バッテリーフリーワイヤレスマウスの主なスペック
製品名 バッテリーフリーワイヤレスマウス
分解能 620カウント/インチ
インターフェイス USB 1.1
ケーブル長 1.5m
本体サイズ 幅56×奥行き97×高さ32.5mm(マウス)
幅125×奥行き190×高さ14mm(マウスパッド)
対応OS Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS X 10.2以降

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